京都南座の年末「顔見世興行」、77年ぶり短縮2週間 コロナ後、関西初歌舞伎興行

 京都・南座で年末恒例の歌舞伎公演「吉例顔見世興行」が1943年以来、77年ぶりに短縮され、12月5日から19日までの2週間開催(12月11日は休演)となることが29日、分かった。松竹が京都市内で会見し、発表した。新型コロナウイルス感染のリスクを考慮された。

 同公演は、昨年が11月30日初日で12月26日千秋楽だったように通常は1カ月公演。松竹によると、17世紀末から始まったとされる「顔見世-」は、南座が松竹直営となった1906年以降、短縮は戦時中の1943年に12月1日から19日となった1度だけという。

 例年より約1カ月遅れての製作発表会見。松竹の安孫子正代表取締役副社長は「顔見世興行は、どうしても実現させようということでこの日の会見になった」と思いを明かした。

 2月23日以来となる演劇公演となる南座では、8月から再開された東京・歌舞伎座にならって、徹底した感染対策を行う。今回は片岡仁左衛門(76)、松本幸四郎(47)らが出演するが、例年は昼夜各4~5時間上演のところ、3部制で各2時間ほどの上演にする。俳優は1つの部のみの出演となる。

 東京からの移動などもリスクが高いと考え、例年は関係者250人がかかわる興行を150人ほどに押さえるという。観客数も収容1082人のところ密を避け、43%となる466人にとどめる。検温を実施し、マスク着用を求める。換気も十分にし、“名物”の大向こうからの掛け声は「おことわり」の注意書きで自粛を呼びかける。南座の藤田孝支配人は「その分、大きな拍手をいただけると思う」とした。

 また、坂田藤十郎(88)は96年以来、24年ぶりに出演しない。

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