藤井七段、勝負メシ“封じ手”「おいしいもの楽しみ」北海道で王位戦第2局

 将棋の藤井聡太七段(17)が、木村一基王位(47)に挑戦する第61期王位戦七番勝負第2局前日の12日、対局場である北海道札幌市の「ホテルエミシア札幌」で、前日検分と会見が行われた。幼少期の家族旅行以来の北海道訪問という藤井七段は、早くも“勝負メシ”を楽しみにしている様子。9日の第91期棋聖戦五番勝負第3局では渡辺明三冠(36)に敗れてタイトル戦初黒星を喫したが、笑顔も見せるなど終始リラックス。完全に気持ちを切り替えた。

 久々に訪れる北海道の楽しい思い出が去来したのか、会見に臨んだ藤井七段は、しばしば笑顔を見せながら質問に答えるなど、普段以上にリラックスした様子。3日前に手痛い敗北を喫したショックはみじんもうかがわせなかった。

 この日、地元の愛知県から空路で札幌入りした藤井七段。飛行機に乗るのは幼少期の家族旅行で北海道を訪れて以来だと明かし、「かなり久しぶりで、結構緊張したんですが…」とはにかみつつ、「空からの眺めを楽しみました。無事に着いて良かったです」と珍しくちゃめっ気も交えた。

 北海道の印象を問われると、「おいしいものがたくさんあるという印象。そのあたりも楽しみにしたいです」とニッコリ。注目される昼食については、笑いながら「自分では決めているんですが…、明日には分かることですので」と、“封じ手”にしまい込んだ。

 史上最年少タイトルに王手を掛けて臨んだ9日の棋聖戦第3局は、渡辺三冠の研究の前に屈した。それでも「内容としては次につながるものもあったかと思う」と、あくまで前向き。しっかり精神面もリセットした。

 相変わらずの過密日程にも「対局は多いですけど、自分としてはいい状態をキープできてるかなと思っています」と充実感を漂わせた。13、14日の対局を終えると、16日には大阪市の関西将棋会館で棋聖戦第4局が控えている。再び連勝街道に乗るためにも、絶対に落とせない一局に、自然体で挑む。

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