ウイカ 30歳早々に散った夢…ラジオは毎週最終回のつもり【インタビュー3】

 今春からニッポン放送系の深夜ラジオ「オールナイトニッポン0」(月曜、深夜3・00)を担当しているファーストサマーウイカのインタビュー【3】。今回は6月4日に30歳を迎えての新たな目標。ラジオでの夢について聞いた。

 インタビュー時点ではまだ29歳だったウイカは「本当は6月4日を迎えた瞬間に叶わない夢が一つできちゃう」と明かした。それは「29」、「30」という音楽のソロアルバムを、その年齢のうちに発売することだった。

 これはシンガー・ソングライターの奥田民生がソロになって出した1枚目、2枚目のオリジナルアルバムのタイトル。奥田は30歳になる約2か月前に「29」を。30歳になり約7か月たってから「30」をリリースした。奥田がメインボーカルを務めるバンド「ユニコーン」を親の影響で愛するようになったウイカは「私、ソロのファーストアルバムでそれをやりたかったんです」と中学生の頃から思い描いていたという。「ただ、もう無理。もう間に合わん(笑)」と残念がった。

 昨年12月に、所属していた音楽グループBILLIE IDLE(R)(注・正式表記は○の中にR)の解散を迎えた。さらに30歳という節目を迎える。人生の目標を聞くと「個人的には不労所得を考えたりとか。ローンを組めるようになりたいとか」と生活的な目標を挙げつつ、こうも答えた。

 「30まで生きられたのは素晴らしいと思うけども、今の日本だったら折り返しでもないじゃないですか。全然。まだまだ中腹にも届いていない若造だと思うので。ここから出会うことって、今からやりたいと思うことを大事にしたいなと思います」

 今イメージしているのは「格闘技をやりたいと思っています」。特段、プロレスなどを見ても「オーっとなる(盛り上がる)ぐらいで」というぐらいだが、自分を鍛えることへの興味が湧いたのだという。少し長期的には「30代後半ぐらいには、地方を営業してまわって、自己啓発本とか出して、大型ショッピングモールの催事場でイベント」をするのが夢なのだとか。

 「自己啓発本とか、なんでもいいんです。手渡しで営業して、地方をまわって。いい感じのギャラで全国をまわってツアーしたいなっていう」

 果たしてウイカはどこへ向かうのか。一つだけ言えるのは、ラジオへの情熱は熱い。目標は「10月の改編を乗り切る」と控えめながら「今日が最終回かもしれないと思ってやってますから。毎回。来週、ないと思って今日も全力の選曲をするし、トークをして。毎回、ありがとうって。来週会えたらいいねっていう気持ちでやってます」と力を込める。

 「ラジオで限らずですけど、これが最後のインタビューかもしれない。これが最後の晩飯かもしれないと思って食うのと一緒で。そう思って、みんなもラジオを聴く最後かもしれないと思ってくれたら、しょうもない下ネタでも感動的に聞こえるから、それでいいと思う(笑)。地球最後の日に聴くラジオだと思って聴いてくれ(笑)」

 毎週月曜深夜に、ウイカの全力がラジオから響く。

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