ノンスタ石田明 “生”の世界にこだわり…生配信コメディー挑戦

 お笑いコンビ・NON STYLEの石田明(40)が脚本、主演する視聴者参加型の新感覚コメディー「訳アリ物件ノゾキミ荘の住人たち」が30日(後6・30/後8・30)、ライブ配信サービス・ツイキャスで配信される。生で配信されるがゆえ、石田は「トラブルが近い、何が起こるか分からない」とアピール。本番を前にデイリースポーツのオンライン取材に応じ、自身が掲げる“生”の世界へのこだわりを明かした。

 「生配信の中では最も生だと思います」。石田は新たなジャンルに挑もうとしている。

 15年ほど前から脚本などで舞台の仕事もするようになった。「僕の中では生か生じゃないか」。テレビは映像、ドラマも映像、お笑いライブや舞台は生と解説する。「映像は完成した物を見せるけど、生は未完成というか、その時にその日の仕上がりがある」と魅力を明かす。

 “生”の魅力を知ったのは、芸人になる前に通っていた大阪・心斎橋筋2丁目劇場。

 「初めて生で見て『こんな面白い娯楽があるのか』って感動した。その後、テレビで全く同じネタを見た時に『あれ、全然おもんないな』って。それでまた劇場見に行ったら、やっぱり手たたいて笑った。同じネタなのに『俺が好きなのはこっちだな』と思ったんです」。

 そんな石田が挑戦するのは「生より生」だという視聴者参加型の生配信の舞台。視聴者はコメント機能を利用して出演者にさまざまなリクエストや指示ができる。石田は「視聴者の皆さんがふざければふざけるほど、演者は困りながらもラストに向けて協力して物語が進む」と期待する。

 出演者たちは各自宅から参加。脚本も担当する石田は「キャラを強くすればするほど、(出演者の)普段生活している空間が、浮いてくると思う。そのギャップを見せたい」と演出にも気を抜かない上に、「みんなを困らせたい」と打ち合わせもほぼしないというSっ気も見せた。

 これまで多くの舞台に参加。「『百聞は一見にしかず』っていうじゃないですか。(作品を)『百見』よりも『一肌』で感じる方が余裕で身になじんで勉強になります」。出演者として吸収した事を、自身の脚本に取り入れるというサイクルで、舞台のノウハウを学んできた。

 ノンスタ結成から20年を迎えるが「やりたい事はずっと変わっていない。新ネタやり続けるってしんどいこともあるけど、すべるのも生だから」と今後のライブ出演にも意欲。「面白いって言われるのと、笑ってもらう感覚は違うんですよ」。会場が作る唯一無二の雰囲気がたまらないという。

 コロナ禍で急増した無観客での漫才で改めて実感した事がある。

 「お客さんがいるいないで声の出し方もリズムも全部変わる。演劇もそうで、僕らはこういう感情で物語を持っていきたかったけど、お客さんがみんな違う方向に感情がなびいてるから演者がそっちになびいたりする。それがすごいなと思う」

 とことん“生”の空間にこだわる石田の挑戦は続く。

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