「デジモン」新作が話題 懐かしさと、新しさと 制作側は「今の子ども達」を意識

 初代作品から約20年を経てのリブート新作「デジモンアドベンチャー:」が5日、フジテレビ系で放送をスタートした。「デジモン」シリーズの最新作として、ツイッター上には初代「デジモンアドベンチャー」を懐かしむ声や、違い・変化を楽しむ声が多く投稿され、同日正午に確認した時点で国内のトレンド1位に入っていた。ただ、制作者側としては、あらゆる世代の人に観てもらいたいと願い、そしてそれを狙ったつくりにしているという。

 大ベテラン・野沢雅子のナレーションに始まり、ストーリーもデジタルワールドでの出来事が現実世界での危機に直結するように描かれる。主人公の八神太一が持つデバイスは現代風のスマホ、タブレットにアレンジされた。中には、主題歌が初代の「Butter-Fly」から変更されたことを残念がるものもあった。こうした変化への反応は、主に前作のファンと思われる人からのものが多かった。

 制作する東映アニメーションの櫻田博之プロデューサーはデイリースポーツのインタビュー(2月上旬に実施)に、初代ファンの世代と、今の子どもとで「親子で見てもらいたいとは思いますよ」としつつも、「全く新しく今の子ども達に向けたいなという気持ちもあります」と思いを語っている。フジテレビの江花松樹プロデューサーも「そういう世代(前作ファン世代)の人も見られるし、そういうターゲットも、今の子達も楽しめるものにしようと。それは大前提で、立ち上げた時から話しているので」と熱かった。

 今の子どもたちに向けて意識したのはリアリティ。「コンピューター的なことが、人間以外のものが乗っ取って暴走した場合、とんでもないことになるだろうなというのがあるんですね。交通システムもそうだろうし」と櫻田Pは語っていたが、この日に放送された初回でも異世界(デジタルワールド)と、現実世界で起きている危機が密接にリンクして描かれた。制作陣は会議でアイデアを練るだけではなく、報道ドキュメンタリーも見て、様々な角度から考えられるデジタルクライシスを考えているのだという。

 ただ、初回を見る限り、「デジモン」が持つテーマ、例えばアグモンたちデジタルモンスターとの絆や子ども達の成長といった柱になっている部分は不変だった。そして、第2話のサブタイトルは「ウォー・ゲーム」。これは細田守氏が監督を務めた2000年の劇場作「デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!」に通じ、これも話題になっている。初代作品に敬意を表しつつ、どんな新しいデジモンを見せてくれるか。

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