野村克也氏「徹子の部屋」出演 沙知代さんへの思い「忘れることは難しい」1・20収録
11日に急逝した野球評論家・野村克也氏と、息子の克則氏(現、楽天1軍作戦コーチ)が収録を行っていたテレビ朝日系「徹子の部屋」の未公開分が、12日に放送された。
収録が行われたのは1月20日。番組では「昨日他界した名将が愛息と 逝く22日前の姿を緊急放送で」などのテロップが映し出され、野村氏は息子の克則氏と並んで座り、17年12月に亡くなった妻・沙知代さんとの思い出などについて語った。
司会の黒柳徹子から「どうしても伺わないといけないんですが、サッチーさん、沙知代さんのことを思い出しますか」と問われた野村氏は「存在感が大きかったので…。なかなか忘れることは難しい。俺をちゃんと見送ってからにせい、と言ってたんですが…」と、さみしそうに語った。
沙知代さんは虚血性心不全で急逝。当時の状況については「5分の出来事でした。『大丈夫よ』と言ったのが最後。大丈夫じゃなかったです。様子がおかしくて救急車を呼んだんですが、救急車が来たときはあの世に行ってました」と振り返った。
また、沙知代さんから「手を握って」と言われたことも明かし、「そんなこと今まで一回もなかったんですが、『手を握って』というんで。その時には予感がしてたんでしょうね。それが最後でした」とうつむいた。
あっという間の出来事に「死に方としては良かったのか悪かったのか。長い間、闘病生活じゃなくてぽっくりですから」と沙知代さんの心情を思いつつも、「心の準備ができずいきなり逝っちゃったんで、しばらく気持ちの整理がつかなかった」と漏らした。
沙知代さんと離婚を考えたことはあるかを問われると、「全くありません」と即答。続けて「僕は2度目の結婚で、家を飛び出して人の世話になっているときに女房と会って、選ばれたというか」と、照れくさそうに打ち明けた。
エンディングでは息子の克則氏を「成長したなと思って黙って横で見ていましたが。前はしゃべれなかったんですよ」と、頼もしそうに見つめる場面も。そして満面の笑みを浮かべる野村氏がアップとなり、「野村克也さんのご冥福をお祈りします」とのテロップとともに終了した。
野村氏はプロ野球の南海、ヤクルト、阪神、楽天で監督を歴任。11日に3時30分、84歳で死去。死因は沙知代夫人と同じ「虚血性心不全」だった。