橋田壽賀子氏 野村克也さん追悼「あの方の中にはサッチーさんしかいないんじゃ…」

 脚本家の橋田壽賀子氏(94)が11日、この日午前3時30分に虚血性心不全のため84歳で急逝したプロ野球・南海、ヤクルト、阪神、楽天の元監督・野村克也さんを追悼するコメントを発表した。

 野村さんの妻・沙知代さん(故人)と「一緒に番組に長い間、出たことがあった」という橋田さんは、「生の野村克也さんに会いたいな」と思い、昨年11月に収録された年末放送のテレビ番組で野村さんと対談した。野村さんは口数が少なく「1人になったら寂しいよ、1人になったら寂しいよ」と言っていたといい、「コミュニケーションにならない」状態だった。

 その1週間後、静岡県熱海市の橋田邸を訪れた。橋田氏は野村さんを励ましつつも、3人に抱えられるように歩いてきた野村さんの姿に「心がめいるとこんなになっちゃうのかな」と感じたという。その時は「いろいろお話しできて、本当にその時は前向きにおなりになった」という気がしたと振り返った。

 橋田氏は「お嫁さんもいらっしゃるし、すごくイケメンのお孫さんがいらっしゃるのに、息子さんもいらっしゃるのに、なんで寂しいんだ」といぶかったが、「サッチーさんがいないから寂しかったんですね」と理解したという。

 橋田氏は「だから、あの方の中には、サッチーさんしかいないんじゃないかって」と野村さんの心中を推察。「サッチーさんのところにいらして本当に幸せですよ。私が野村さんならそうなりたい」と、沙知代さんのもとに旅だった野村さんに呼びかけていた。

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