さらばエースのジョー 日活ニューフェイス第1期生 頬を整形手術し抜群の存在感

 日活アクション映画「渡り鳥」シリーズなどで活躍し、「エースのジョー」の愛称で親しまれた俳優の宍戸錠(ししど・じょう)さんが東京都世田谷区の自宅で死去したことが21日、分かった。86歳。大阪市出身。葬儀・告別式の日取り、喪主は未定。宍戸さんは日活の第1期ニューフェイスに合格し映画デビュー。頬を膨らませる整形手術をして以降、悪役として活躍した。「食いしん坊!万才」でリポーター、「元祖どっきりカメラ」ではMCを務め、お茶の間でも親しまれた。2013年には自宅が全焼する火災に見舞われたが、気丈に会見。いつ何時も無頼派を貫いた。

 宍戸さんは日活のニューフェイスに8000人の応募者から合格。大学を中退し、55年に銀幕デビュー。61年に初主演を果たすと、その後は鈴木清順監督の「殺しの烙印」、「野獣の青春」、野村孝監督の「拳銃は俺のパスポート」、蔵原惟繕監督の「硝子のジョニー 野獣のように見えて」といった傑作や「ハレンチ学園」など54本に主演した。日活を離れてからも、凶暴なやくざ・大友勝利役を快演した東映の「仁義なき戦い 完結編」などに出演した。

 映画では悪役で鳴らしたが、テレビでは、バラエティーで活躍し笑顔を振りまいた。ドラマにも多数出演。舞台、歌、声優、ラジオ、CM、講演など幅広く活躍した。

 日活時代を小説仕立てで描いた「シシド 小説・日活撮影所」とその続編を執筆するなど、文才も豊かだった。カードゲームを愛したことから、付いたあだ名が「エースのジョー」。立てた指を左右に動かし「チッチッチッ」と言う動作を発明するなど、優れたアイデアマンでもあった。

 ただ、晩年は苦労が続き、06年には虚血性心不全と診断され、手術を受けた。13年には、自宅が全焼。その後は近くのマンションで1人暮らしをしていた。

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