公選法違反疑惑の河井夫妻にサンモーで批判噴出「捜査の支障の前に主権者に支障」

 昨年の参院選を巡る公選法違反容疑で広島地検に家宅捜索された自民党の河井克行前法相(56)と妻の河井案里参院議員(46)に対して、19日、TBS系の生番組「サンデーモーニング」で批判が噴出した。

 夫妻は疑惑発覚後、2カ月以上にわたって雲隠れ。今月15日深夜、別々に取材に応じたが、「刑事事件として捜査が始まっておりますので、捜査に支障を来すことについては発言を控えさせていただきたい」(克行氏)、「告発がなされたために、現在、その調査の状況については、お答えすることを差し控えさせていただきたい」(案里氏)と、疑惑についてはダンマリを決め込み、離党も議員辞職も否定した。

 法学者の谷口真由美氏は「捜査の支障の前に、主権者に支障あるよっていうことが全然分かってないなっていうのが。政治がいったい何のためにあって、誰を向いてやらなきゃいけないかっていうのがご理解できてないんだったら、政治家になんかならなきゃいいのに」と、夫妻の政治家としての資質に疑問符をつけた。

 評論家の荻上チキ氏は「政治家が真実を国民に説明したところで、捜査に支障は出ないんですよ。あの本音というのは、捜査機関に本当のことを伝えられてしまうと、自分たちが損になるからしゃべりたくないですっていうことなんですね。それをあたかも捜査機関のことを配慮してますというようなポーズを取ることによって、致し方ないでしょってなことを言う」と、河井夫妻の言葉を“翻訳”。

 「こういったある種、建前的な言葉っていうものを、元の意味を大きくねじ曲げてまで使って、発言機会をなるべく減らすっていうことは、実はこのお二人だけではなくて、この内閣そのものが、これまでさまざまな疑惑の度に行ってきてしまった。そうした一つの問題というものを見逃してきてしまったから、その後も次々と似たような問題が出た時に、言い逃れをしているという、そういった、むしろ範を示してしまった、ということになるわけですよね。ですので、説明責任という言葉を使って、何かこれからやりますというような発言というのは、もう信用ができないような状況になってしまった」と、安倍内閣の体質的な問題であると解説した。

 ジャーナリストの青木理氏は「与党にこんだけ力与えたらこうなっちゃうということなんですよね。与党と野党がそれなりに拮抗(きっこう)していれば、こんなことは許されない」と、安倍一強によるゆがみだと指摘。河井夫妻が説明責任を果たさない理由は二つあるとした。

 一つは「政権の主が森友学園、加計学園、桜を見る会、丁寧に、謙虚に説明しますって言って、何一つ説明してない。でも、騒ぎが収まってくると、だんだんだんだん支持率が回復してきて、なかったことになっちゃうっていう成功体験を見ていれば、俺もそういうふうにやっていけばいいよねっていうふうに、そりゃなりますよ」、もう一つは「説明できないんですよ。なぜなら、説明をちゃんとしたら、何らかの違法行為にどうも引っかかってるから、説明ができないんですよね」というもの。

 「説明をして違法行為になってくるのであれば、本来であれば検察なりが何らかの形できちんと捜査をして、解明をして、必要な処分をしなくちゃいけないんだけど、どうも検察もこの何年間かね、基本的にこれはやるべきじゃないかって案件で動かないっていうようなことが続いていると、要するに検察も動かないんだから、うまくごまかして時間さえたてばいずれみんな忘れるでしょっていうことなんです。そんな政治家いっぱいいますよね」と、検察の怠慢も一因だと述べた。

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