ウルトラマン関連著作物の日本国外での利用権を巡る訴訟で、円谷プロダクション（東京）は１０日、米カリフォルニア州の控訴裁判所が、円谷プロに利用権があるとした一審判決を認める判決を言い渡した、と発表した。判決は現地時間５日。

　一審では、海外での利用権を譲り受けたと主張する東京都内の企画会社が、１９７６年の契約書を根拠に権利を主張。連邦地裁が昨年、契約書は偽造されたとする円谷プロの主張を認め、企画会社に約５００万円の支払いを命じる判決を言い渡し、企画会社が控訴していた。

　円谷プロは判決を受け、報道各社にファクスでコメントを発表。「一審判決同様、当社のウルトラマンの権利についての独占活排他的な権利保有についての主張が全面的に認められた内容での控訴審判決です」とした上で、「米国の最高裁判所が上告を受理することは極めて稀」であるとし、今回の判決が訴訟を決着付けるものとの見方を示した。