小芝風花、言葉の重み実感 「首都直下地震」伝える若手アナ役熱演

 女優・小芝風花(22)が、きょう2日から4夜連続で放送されるNHK総合のスペシャルドラマ「パラレル東京」(2日のみ後7・30、3日から後10・00)に主演する。同局は今月第1週を「体感 首都直下地震ウイーク」と位置付け、同ドラマは関連作品として放送される。マグニチュード7・3の大地震に襲われた首都東京でニュースセンターを舞台に、小芝は未曾有(みぞう)の大災害を伝える若手アナウンサー役を熱演。ハードだった撮影や、作品の意義を語った。

 30年以内に70%の確率で発生するとされる首都直下地震。今作は、内閣府が公表した被害想定に基づき「架空の東京=パラレル東京」で「そのとき何が起きるか」を、VFX映像を用いてリアルに描いている。小芝演じるアナウンサー・美香は、自身も妹と連絡がつかなくなるなど1人の「被災者」でありながら、直面した大災害を必死で伝え続ける。

 「台本を読んで涙が出てきました。どうやったら助かるのかと、絶望的なシーンが多くて…」。撮影は10月に11日間連続で行われた。「毎日がヤマ場で、朝から晩まで重いシーンでした」。ハードな撮影が進むにつれスタッフにも疲労の色が見え始め、徐々に無精ヒゲが伸びてくる様を目の当たりにした。自身も眠りが浅くなって体重が1キロ減った。「その辺りがリアルに出ていると思います」と心身ともに追い詰められた状況を振り返った。撮影終盤には台風19号が東日本に上陸。スタジオには携帯電話に届く緊急警報が不気味に響き渡り、「現実」と「パラレル」を行ったり来たりだったという。

 8年前の東日本大震災の発生時は、デビュー前だった小芝は家族と大阪にいた。大きな揺れには見舞われなかったが、95年の阪神大震災を経験した母親から、当時の突き上げるような揺れや、自宅の前で高速道路の継ぎ目が激しく音を立てて響いていた恐怖を、つぶさに聞いたという。今作を通し、防災意識はこれまで以上に高まり、「家族が心配だからすぐに家に帰ろうと思っていたのですが、それは間違い。とにかく安全な場所にいなきゃいけないんだと知りました」と力説した。

 初のアナウンサー役ということで、同局の中川緑アナ(53)から直々に指導を受け、ニュースセンターの緊急放送の訓練も見学。入念な役作りで挑み「自分の言葉ひとつで人の命が左右される仕事」とキャスター魂を垣間見せた。「伝えるべきものがすべて詰まった作品です」。共演は高橋克典(54)、伊藤淳史(36)ら。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

芸能最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(芸能)

    話題の写真ランキング

    デイリーおすすめアイテム

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス