仲邑菫初段、公式戦4連勝でストップ 1回戦は相手が時計を押し忘れるミスも

 囲碁のプロ最年少棋士・仲邑菫初段(10)が23日、大阪市中央区の関西棋院で打たれた「第14回広島アルミ杯・若鯉戦予選」に出場。1回戦で同期の羽根彩夏初段(17)を下したが、準決勝で宮本千春初段(25)に190手で敗れた。公式戦連勝は4でストップ。通算成績を4勝2敗とした。

 菫初段は、悔しそうな表情を見せた。7月8日の女流棋聖戦予選で、田中智恵子四段(60)を相手に公式戦初勝利。連勝記録を伸ばしていたが、この日2局目となった準決勝で15歳年上の宮本初段が白番中押し勝ち。菫初段は無言を貫いた。

 1回戦では運を味方につけた。一進一退の攻防となった羽根初段との対局は、異例の結末で幕を閉じた。342手目を打った羽根初段が、打った手で押さなければいけない対局時計のボタンを押し忘れる痛恨のミス。持ち時間30秒を超える黒番時間切れ勝ちで、ラッキーな白星を拾った。

 仲邑信也九段(46)を父に持つ菫初段。羽根初段も祖父・羽根泰正九段(75)を筆頭に父・羽根直樹九段(43)、母・羽根しげ子初段(46)の囲碁一家だ。宿命のライバル対決はまさかの結末になったが、相手のミスには触れず「難しい碁でした」と振り返った。

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