玉三郎 地方の短期公演から“引退”を宣言「体力的に難しい」

地方公演から身を引くことを明かした坂東玉三郎=東京・高輪プリンスホテル
地方公演から身を引くことを明かした坂東玉三郎=東京・高輪プリンスホテル
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 歌舞伎俳優の坂東玉三郎(69)が25日、都内で、熊本・山鹿市の八千代座で開催する舞台「坂東玉三郎 映像×舞踊公演」(10月30日~11月4日)の発表記者懇親会を行い、来年初夏ごろに予定しているの同所での公演を最後に、地方の短期公演から身を引くことを公表した。

 自ら撤退について切り出した玉三郎は「単発の舞踊公演が体力的に難しい。事前に体を動かさずに踊るっていうのでは、お客さまに十分なものをお届けできない」と説明。都内での長期公演ならば、体調を整え、稽古で練り込んだものを上演することができるが、地方での短期公演では移動-公演-移動という形になり、納得のいく完成度に到達しないという。芸に対する厳しさゆえの決断となった。

 玉三郎は1990年から同所での公演を続けている。来年で30周年(97年から01年は改修期間で公演なし)という節目を迎えるタイミングで決断。チケットの争奪戦なども考慮して1年の前倒し発表となった。

 歌舞伎座などでの長期公演には変わらずに出演する予定で「引退するわけではないですから。あくまで体力の問題であって、体調は大丈夫。病気ではないですよ」と笑顔で念押しした。長年親しんだ八千代座公演を終える形となるが「さみしさはない。はかなさはありますけど。でも、舞台ははかないものですから。それが実演の良さです。『永遠に続く』と思うのは不可能なんです」と舞台人としての思いを吐露した。

 今年の公演では「鷺娘」と「楊貴妃」を披露する。

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