作家の実売部数公表の幻冬舎・見城徹社長が謝罪「弁解の余地はありません」

 大手出版社・幻冬舎の見城徹社長が16日、ツイッターで作家・津原泰水氏の実売部数を公表したことから起こった騒動について、見城氏と幻冬舎が23日、同社の公式サイトに謝罪文を発表した。

 「お詫び」と題した文章で、まず「今、僕のツイッターが騒動を起こしています。これはひとえに僕の傲慢と僕の怠慢が引き起こしたものだと思っております。作家の部数を公表したというミスを起こしてしまいました。公表した作家の方に心からお詫び申し上げます」と、19日にAbemaTVの番組「徹の部屋」冒頭で見城氏が行った謝罪の言葉を掲載。

 「弊社代表取締役社長・見城徹が、弊社から発刊した作家・津原泰水氏の単行本2冊の実売部数を5月16日(木)、Twitter上に投稿し公開してしまいました」と経緯を説明し、「実売部数という出版社内で留めておくべき内部情報を、今回、見城が独断で公にしてしまったことに対して弁解の余地はありません。改めて津原泰水氏にお詫び申し上げます」と、謝罪した。

 その上で「この件は出版社として、作家の信頼性を著しく損なう言動であり、社長はじめ、社員一同、深く反省しております」と反省を述べ、「皆さまからの様々なご意見・疑問にこれですべてお答えできたとは思っておりませんが、今後、作家のみなさま、並びにその先にいる読者のみなさまに対し誠意を尽くして、信頼を回復していけるよう鋭意努めて参る所存です」と、信頼回復を誓っている。

 実売部数は公表しないのが慣例とされており、見城氏の実売部数暴露には、作家の高橋源一郎氏が「出版社のトップとして、これはないよ」と抗議するなど文芸関係者に批判が広がった。見城氏は謝罪して当該ツイートを削除し、ツイッターの終結を宣言した。

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