ＮＨＫは１１日、単身赴任手当などを不正に受け取っていたとして、帯広放送局技術部副部長の男性（５１）を懲戒免職にしたと発表した。松坂千尋理事らが会見し、明らかにした。

　副部長は２０１６年６月に帯広放送局に異動。同年７月から今年１１月にかけ、子供を茨城県に残し単身赴任をしているとうその届け出をし、単身赴任手当など計５２４万２１６０円を不正に受け取っていた。

　異動前の住所である茨城に子供が住んでいるとしていたが、生活の実態はなかった。茨城にいるとした子供の住民票の代わりに、ガスの検針票を２９カ月分偽造。毎月証票として提出していた。松坂理事らは「詐欺行為に近い」として警察に相談する意向も明かした。

　別の職員にも単身赴任にからむ不正があり、２２４万２８００円を精算させ、１１日付けで出勤停止１４日の処分を決定。単身赴任を所管する部署の局長や管理職をけん責や厳重注意に。上田良一会長らは役員報酬を一部自主返納する。