俳優の木村拓哉（４６）が２０日、東京・ロイヤルパークホテルで行われた映画「マスカレード・ホテル」（来年１月１８日公開）の完成報告会見に出席した。累計３２０万部を突破した東野圭吾（６０）氏の「マスカレード」シリーズ第１作の初実写化で、木村は連続殺人事件を解明するためにホテルに潜入するエリート刑事・新田浩介を演じる。

　初の刑事役に挑んだ木村だが、「ようやく（刑事の）バトンが回ってきたと思ったんですけど、クランクインして次の日にはホテルマンになったので、モチベーション的には刑事だけど、容姿・所作はホテルマンだった」と告白。「足を使って情報を得たり、通常必要な刑事の動きがなかったので、セカンドを待ちたい」と第２弾に期待した。

　七三分けの髪型については「初のスタイルだった。長澤さんにはウケが良かった」といい、ともに事件の真相に迫るホテルマン・山岸尚美役で木村と初共演した長澤まさみ（３１）は「ショートヘアがお似合いで、また切らないんですか、と先ほど聞いた」と話した。

　お互いの印象に関しては、木村が「どういう風に（長澤が）撮影に向き合うかが不透明だったけど、共同作業をしてクリアになった。一切、逃げないし、全力だった。こういう人なんだな」と絶賛。長澤は「緊張したけど、どれだけぶつかっても、すべて受け止めて下さった。２人の会話が多いけど、目の奥の心で見てくれることをして下さった。頼りがいがある方だなと」と感謝した。

　東野氏からコメントが届き、今作は「よほどのことがない限り、映像化の許諾をしない」と決めていたことが明かされた。しかし、新田を描く際に漠然と木村を思い浮かべていたことから、ＯＫを出したという。東野幸治（５１）と言い間違え、長澤が爆笑するハプニングがあったが、今作の打ち上げで東野氏本人から新田像の話を聞いたと明かし「うれしかったけど、もうちょっと早くいってくれれば」と笑った。