宝塚歌劇団宙組新人公演「異人たちのルネサンス～ダ・ヴィンチが描いた記憶～」が２３日、兵庫・宝塚大劇場で行われ、瑠風輝（るかぜ・ひかる）が４回目の主演を果たした。

　瑠風は初舞台から７年目の生徒で行われる新人公演を、今公演で卒業する。「４年目から主演させていただき、毎回レベルアップしないと！と重圧がありました」と振り返った。だがその期待がかかるからこその重圧をパワーに変え、新人公演の域を超えた熱い舞台を披露。観客から大きな拍手を受けると、「繊細で自由な心の芸術家の、奥に秘めたものをもっと前に出せたのでは」と課題を口にした。

　本役の真風涼帆（まかぜ・すずほ）からは「７年目（卒業）なんだから、楽しく自由にやればいい」とのアドバイスをもらい、重圧から解放されたという瑠風。「舞台の上で考えながらやりたいことができました。新人公演を卒業後も生かしていきたい」と手応えものぞかせた。

　カテリーナを演じた夢白（ゆめしろ）あやは初舞台からわずか２年で初のヒロインを射止めた。本公演ではカテリーナの少女役を演じており「不思議な感覚でした」とはにかんだ。本番前は緊張がピークに達したが、本役の星風（ほしかぜ）まどかがハイタッチして“気合い”を注入してくれた。「おかげで緊張がほぐれて」と笑顔。昨年、組配属された直後の公演「神々の土地」でもヒロイン格に抜擢された期待の娘役。今回も２年目とは思えない落ち着いた芝居と歌で、初ヒロインを演じ上げた。