将棋の藤井聡太七段（１６）が１７日、大阪市の関西将棋会館で行われた新人王戦決勝三番勝負第２局で奨励会員の出口若武三段（２３）を１０５手で下し、２月に行われた朝日杯将棋オープン戦に続く、自身２度目の棋戦優勝を果たした。また、１６歳２カ月での新人王戦優勝となり、史上最年少優勝となった。

　同棋戦は羽生善治竜王（４８）や佐藤天彦名人（３０）ら多くのタイトル保持者が優勝経験を持つ若手の登竜門。しかし、参加規定に「六段以下」の条件があるため、今年に入って七段までスピード昇段を果たした藤井七段が挑戦するのは今回がラストチャンスだった。

　自身初となる三番勝負を制した藤井七段は「今年が最後のチャンスだったので優勝という形で卒業できたことをうれしく思います」と喜びの声。森内俊之九段（４８）が記録した１７歳０カ月での同棋戦優勝の最年少記録も更新したが、「これを機にさらなる活躍ができるように頑張っていきたいと思います」と決意を新たにした。

　敗れた出口三段は「あっさり終わってしまい、ひどい内容になってしまった」と肩を落とした。