女性に大量の酒を飲ませた上で乱暴したとして、警視庁新宿署は１１日までに、準強制性交の疑いで、有料で女性の口説き方を教える「リアルナンパアカデミー」の塾長で会社役員渡部泰介容疑者（４２）を逮捕、塾生の住所不定、無職大滝真輝容疑者（２９）＝集団準強姦（ごうかん）容疑で逮捕、起訴＝を再逮捕した。逮捕、再逮捕は１０日。

　新宿署によると、渡部容疑者は、女性への飲酒のさせ方などをマニュアル化し、塾生に指導していた。「リアルナンパアカデミー」を巡っては、大滝容疑者ら複数の受講者が女性に酒を飲ませて乱暴した疑いで逮捕されている。

　受講生らは、路上などで声を掛けて関係を持った女性の人数を競い合っていたという。渡部容疑者は「合意のあった証拠」と称して女性の様子や顔を録画するよう指示しており、大滝容疑者の前回の逮捕時に押収された映像から被害が発覚した。新宿署には他にも同様の被害相談が寄せられており、関連を調べる。

　逮捕容疑は、共謀の上、昨年１１月１３日深夜、新宿歌舞伎町のホテルで２０代女性に酒を飲ませ、抵抗できなくした上で、わいせつな行為をした疑い。渡部容疑者は容疑を否認し、大滝容疑者は認めている。

　同アカデミーのＨＰでは、「座学」や「ナンパ実践」など、女性を“ゲット”する方法を指南している。一方で、「ナンパに関する法律」という欄では、準強制わいせつなどにも言及。「ルールをしっかり守って活動しなければ、逮捕されて人生を棒に振ってしまう可能性があります」と記載している。