西日本豪雨被害拡大 各地で浸水、土砂崩れが多発
西日本を中心に7日、活発な梅雨前線による豪雨被害が拡大し、5日以降の死者は50人を超えた。心肺停止状態の人も相次ぎ、安否不明者も多数。一部住民は孤立、被害拡大の恐れがある。菅義偉官房長官は7日午前、救助が必要な事案を100件以上把握し、警察、消防、自衛隊が約4万8千人態勢で活動していると語った。警察庁は災害警備本部を設置した。
気象庁はこれまでに岐阜、京都、兵庫、鳥取、岡山、広島、福岡、佐賀、長崎の9府県に特別警報を出して土砂災害への警戒を呼び掛けた。岡山などの特別警報は解除されたが、岐阜、京都では7日午後も続いた。
各地で土砂崩れが多発。広島県では東広島市、三原市の2カ所の現場、広島市安佐北区口田南、竹原市で死者が出た。
滋賀県高島市では7日、男性(77)が用水路に流され死亡。愛媛県宇和島市では住宅2棟に土砂が流れ込み、生き埋めになった2人が死亡。岡山県笠岡市の「ヒルタ工業」で7日未明、土砂崩れがあり、2人が犠牲になった。
愛媛県西予市では道路が冠水し、車に乗ったまま流されるなどして男女5人が死亡。松山市の離島、怒和島の土砂崩れ現場で、小学生女児2人と30代の母親が死亡した。
山口県でも、周南市で住宅の下敷きになった住人の60代女性が死亡。岩国市では心肺停止で見つかった人もいる。福岡県筑紫野市でも濁流にのまれ女性(68)が死亡した。
NTTドコモなど携帯大手3社は、岡山県と広島県を対象に、公衆無線LAN「Wi-Fi」を無料開放した。ネットワーク名「00000JAPAN」に接続すれば誰でも使える。