羽生2冠、藤井六段の起こした“ニューウエーブ”に感嘆

第45回将棋大賞授賞式に出席した(前列左から)菅井竜也王位、佐藤康光会長、羽生善治2冠、森けい二九段、(後列左から)伊藤沙恵女流二段、広瀬章人八段、青野照市九段、佐々木勇気六段=東京・将棋会館
第45回将棋大賞の最優秀棋士賞に輝いた羽生善治2冠=東京・将棋会館
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 第45回将棋大賞授賞式と昇段者免状授与式が16日、東京・将棋会館と大阪・関西将棋会館で行われ、最優秀棋士賞に輝いた羽生善治二冠(47)らが出席。対局数・勝数・勝率・連勝の記録4部門を独占し、特別賞を受賞した藤井聡太六段(15)は欠席した。

 姿はなくとも、授賞式の主役の一角を担ったのは、藤井六段だった。昨年度は史上初の永世七冠を達成し、2月には国民栄誉賞を受賞した羽生2冠は、「最近は藤井聡太六段の活躍等によりまして、今まで将棋を知らなかった人の関心も増しているということで、将棋界にとっても大変喜ばしい状況なのではないかなと」と、藤井六段の名を挙げて昨今の将棋ブームを語った。

 七段に昇段し、昇段者を代表してあいさつした中村太地王座(29)も「今年で棋士13年目になるんですけど、2年足らずで七段に昇段するかもしれないという方もいるらしく…」と冗談めかして苦笑い。選考委員会によると、藤井六段の「特別賞」は、最優秀棋士賞と同等の活躍とみなされて与えられており、ルーキーイヤーにして、実質的に棋界の頂点を極めたことになる。

 羽生2冠は本紙の取材に、自身が初の七冠独占を達成した1996年当時と比較し「去年来の将棋ブームは、まったく将棋を知らない方や親子連れの方が将棋会館に多数いらしたという点が、私の時とは明らかに違いますね」と回答。「将棋会館って、こんなに人入ったっけ?って思うぐらいでした。やはりすごいことですね」と、藤井六段が起こしたニューウエーブに改めて舌を巻いていた。

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