プロ野球・大谷翔平投手の米大リーグ・エンゼルス入団が決まり、二刀流をメジャーでも貫けるか注目が集まっているが、芸能界でも現役看護師との二刀流で奮闘するシンガー・ソングライターがいる。昨年６月にメジャーデビューした瀬川あやか（２５）だ。インタビュー後編では、プライベートが濃厚に反映された１１月発売のニューシングル「カレイドスコープ」や、今後目指すところについて聞いた。

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　遠距離恋愛を歌った「カレイドスコープ」は「デビュー前にずーっとライブハウスで歌っていた曲」で、曲を書き始めてから「けっこうすぐの時に書いていた曲」だ。

　きっかけは「バラード書きたいなとか、恋愛の曲書きたいなっていうところ」。「遠距離恋愛をしていた経験があったので、ちょっとその歌を書いてみようかなというところで書き始めた曲」だと、実体験を基にしていることを打ち明けた。リリースにあたり「今の自分が聴くと『もうちょっとこうしたいな』というところが多かったので、ブラッシュアップ」したという。

　自身の遠距離恋愛はうまくいかなかったというが、「自分も遠距離恋愛をして、つらかったこととか、ふがいない自分を嫌に思ったりだとか、相手が悪くないのに相手のせいにしたくなったりとか、そういうこととかあったなって思ったので、同じ状況の人の背中を押せたらなって。自分はダメだったけど、この歌を聴いて頑張れる気がしましたとか、イラッとした時に聴いてケンカにならなかったですとか、ちょっとしたお手伝いができたらうれしいな」と、今遠距離恋愛をしている恋人たちを応援したい気持ちでいる。

　カップリングの「ｔａｋｅ　ａ　ｃｈａｎｃｅ」も同じくデビュー前に書いていた、プライベートを反映した楽曲。といっても、こちらは「お兄ちゃんに曲を作ろうと思って。お兄ちゃんがお仕事をすごく頑張っている時だったので応援したい気持ちと、このお仕事をするからには特別なことをしたいなっていうところで、こっぱずかしいんですけど、お兄ちゃんに向けて曲を書いてっていうところから出発しました」というものだ。

　当時、３歳上という兄の反応は「男の子なので、ちょっと照れくさい感じはあるみたいなんですけど。『これ作ったの？』みたいな。最初は。『いいじゃん、うれしい、頑張るわ』みたいな感じだった」。今回、「正直兄（にい）がいなかったからできていなかった曲だと思うから、ありがとう」といったことを兄に言ったところ、経営している飲食店で「ずっとヘビロテで流して」くれたといい、「うれしいな、作って良かったなって思える」と喜んだ。

　瀬川は現在、大阪のＦＭ　ＯＨ！！で、「瀬川あやかのうふふラジオ」のパーソナリティーを務めている。北海道・富良野で生まれ育ち、大学からは東京で暮らす瀬川にとって、異文化である大阪での仕事では何を感じたのだろうか。

　「最初はドキドキしました。みんな受け入れてくれるのかな？ってところで」と不安があったものの、今は「人情あふれる感じ。私、ざっくばらんなのが大好きで、知り合いだったかな？って思うくらい、なれなれしいというか、いい意味でもね、そういう人が多いなって。こっちが気負いしていただけで、ホントはみんな愛情深いし、すごいウエルカムでアットホームだしっていうところが魅力だなって思います」と、大阪が大好きになったという。

　１９日には大阪・阿倍野ＲＯＣＫＴＯＷＮでワンマンライブ「ＦＭ　ＯＨ！！ｐｒｅｓｅｎｔｓ　瀬川あやか　ＳＰＥＣＩＡＬ　ＬＩＶＥ　ワンコインでうふふ」を開催する。

　「基本、私みんなとおしゃべりがしたいんですよ。キャッチボールをしたいので、歌でもそうですけど、自分の日頃のこと、みんなの日頃のことを話しながら、アットホームな空間作りができたらいいのかな。わりとみんな返してくれるんですよね。私も普通の疑問とかを、その場で思ったことをパッと言ったりするので。やっぱり参加型のライブがしたいので」と、ファンに呼びかけた。

　２０１８年に向けては「言い訳したくなる時もたくさんあるんですけど、恩返ししたいって気持ちは強いので、そこは大事にしていこうって思います」と意気込む。

　具体的には「４７都道府県にライブしに行く。自分の足で、自分の直接的な声で、目を見ながら届けていきたいって思いがあるので。年末の大きなあの番組（紅白歌合戦）に向けて。田舎ほどよく見ている番組なのかなって。富良野の人、視聴率１００（パーセント）なんじゃないかっていうぐらい見るので、ね。出たいなって思います」と、日本の隅々にまで歌を届けたいと考えている。

　「パワーの交感とか、元気の交感ができる存在になれるように頑張ります」と、元気な笑顔で誓っていた。