高須院長 昭和天皇独白録3000万円で落札「皇室にお返しするぜ」

 昭和天皇が太平洋戦争などに関する出来事を戦後に回想した「昭和天皇独白録」について、側近が記録した原本とされる文書が6日、ニューヨークで競売に掛けられ、主催した競売会社ボナムスによると、愛知県西尾市出身の美容外科「高須クリニック」院長、高須克弥氏(72)が手数料と合わせ27万5千ドル(約3090万円)で落札した。

 高須氏は共同通信の電話取材に「外国人の手に渡っては悲しい」と感じて落札したと語った。ブログにも「日本に取り戻すのは国民の使命だと思う。皇室にお返しするぜ」などと書き込み、宮内庁に寄贈する考えを明らかにした。宮内庁側は「まだ何のアプローチもない」としている。

 高須院長は6日、午後5時から行われたオークションをツイッターなどで“実況中継”し、「落札したぜ!万歳!なう」と喜びを伝えた。その直後に、都内で「ゆうもあ大賞」の表彰式に出席。同賞運営団体の理事長を務め、親交のある俳優、大村崑が旭日小授章を授与されたことを挙げ、「崑ちゃんが天皇陛下から章をもらったので、そのお礼に」とジョークまじりに落札したことを報告していた。

 ボナムスは「20世紀の日本の歴史を理解する上で鍵となる資料だ」としている。

 独白録は、昭和天皇が1946年春に張作霖爆殺事件から終戦に至るまでの経緯を側近に語った昭和史の第一級資料。同社によると、競売に出されたのは、側近の故寺崎英成氏が鉛筆などで記録した173ページ分。独白録の内容は90年代に日本で出版され、大きな反響を呼んだ。

 昭和天皇は独白録で、太平洋戦争の開戦の決定を拒否すれば日本国内は大混乱になり、日本は滅びたであろうと回想している。

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