元横綱貴乃花（現貴乃花親方）とその兄の元横綱三代目若乃花（現タレントの花田虎上）の母でタレントの藤田紀子が１７日、日本テレビ系「ミヤネ屋」に出演し、横綱日馬富士の平幕貴ノ岩への暴行事件について、被害届を出した貴乃花親方の胸中を「何か言えないことがあるのでは」と推察した。

　発生が１０月２５日、被害届を出したのが同２９日、協会が事件を把握したのが１１月１日、貴ノ岩の師匠・貴乃花親方と日馬富士の師匠・伊勢ヶ浜親方に協会が事情聴取したのが同２日と、不可解なタイムラグがある今回の事件。

　藤田は「（貴乃花）親方が（貴ノ岩の）ケガに対して気付くのが遅かったんじゃないかと思うんですね。（通常の）稽古をしていないことで、問い詰めたような気がするんですよね。本人は師匠が怖いですから、仲間内でいろいろあったことをできれば隠し通そうぐらいに思ったんじゃないかと思うんですけど、親方に悟られたら隠し通せなくなった。それと、もしかしたら自覚症状が出たんじゃないかなとも思うんです」と推理した。

　貴乃花親方が巡業部長でありながら、警察に被害届を出す一方で協会には報告していなかったことについては「巡業部長の責任において警察に被害届を出したのがスムーズじゃないとすれば、親方の心に何かがあって、警察にお願いしたっていうこともあるんではないでしょうか」と推察。「息子から聞いたわけじゃないので、私が思うだけですよ」と断りを入れた。

　宮根誠司キャスターに「（貴乃花親方の）段取りが違うのでは」と指摘されると、言葉に詰まってから「何か胸の内にあるんではないでしょうかね、言えないことが」と貴乃花親方をフォローした。

　協会の聴取に「分からない」と貴乃花、伊勢ヶ浜の両親方が話したことについては「分かってても公にできないという部分がないでしょうかね…」「被害届を出していますから、本人の口から今、話すことはないという気持ちの『分からない』ではないでしょうか」「もし協会に分からないと言ったんであれば、（警察に）お任せしてますという答えじゃないでしょうか」と推し測った。

　一部で取りざたされる理事長選関係という見方については「そんな個人的なことで、こんな大問題になることを起こす必要がないので、それは関係ないような気がするんですけどね。それよりも、今までにあったような不祥事がないような相撲界にしたいという思いが強くて、先走っちゃったかな？とも思ったり」と、貴乃花親方の心中を「推測」した。

　宮根誠司キャスターは、貴乃花親方の不可解な態度について「協会に対する不信感っていうところに行きついちゃうような気もする」と指摘していた。