NHK大河「西郷どん」ディレクター  警視庁が書類送検

 NHKは28日、広報局名で報道各社にファクスを送信し、4月に制作局の40代の男性ディレクターがタクシー運転手に大けがを負わせ、この日、傷害の疑いで書類送検されたことを発表した。警視庁によると、ディレクターは逮捕はされておらず、タクシー運転手は骨盤骨折などの重傷。全治3カ月とみられている。ディレクターは2018年の大河ドラマ「西郷(せご)どん」の演出を担当する予定だったが、担当を外された。

 捜査関係者とNHKによると、ディレクターは今年4月19日午前0時45分ごろ、東京都渋谷区内で、NHKの同僚職員と外部の関係者の10人でドラマ番組の打ち合わせ後、帰宅するために宇田川町の路上でタクシーを拾おうとした。その際に乗車を巡って運転手とトラブルになったという。

 ディレクターは当時酒に酔っており、タクシーを止めたが乗らなかった。運転手の態度に腹を立て、運転席のドアを開けて外に引きずり出そうとした。運転手はアクセルを踏み、タクシーは約40メートル先のマンションのフェンスに衝突、運転手は骨盤を骨折するなどの重傷を負った。

 トラブルの様子は同僚の職員が目撃しており、NHKに報告。NHKが、タクシー会社に話を聞いたところ、運転手のけがは「全治3カ月」と聞いているという。NHKはこれを受け、4月27日にディレクターを「西郷どん」の演出から外した。

 ディレクターは逮捕はされておらず、任意での事情聴取を受け、この日、渋谷署が傷害の疑いで書類送検した。起訴を求める「厳重処分」ではなく、地検に判断を委ねる「相当処分」の意見が付けられた。同署によればディレクターは容疑を認め、謝罪しているという。

 NHKは「運転手の方や関係者に深くお詫びいたします。捜査の状況を踏まえ、厳正に対処します」と謝罪コメントを発表。今後の処分などに関しても「適切に対処する」とした。「西郷どん」は大河ドラマ57作目で、主人公の西郷隆盛を俳優・鈴木亮平(34)が演じる。

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