氷川きよし 熊本城から生中継で「白雲の城」 紅白歌合戦

 大みそかに放送される「第67回NHK紅白歌合戦」に出場する歌手の歌唱曲目が19日、発表され、17回目の出場となる白組・氷川きよし(39)は、今年4月に熊本地震で被災した熊本城からの生中継で「白雲の城」を歌唱する。「歌の力」で被災地の熊本だけでなく全国の方々の明るい未来に向けた夢を届け、災害からの復興への後押しをする。

 今回の中継地・熊本城は、震災で石垣が崩れ屋根瓦などが落下するなど大被害を受けた。現在、修復中で一般公開されておらず、特別に許可を得て、中継は非公開で実施する。

 演出も04年から熊本城の周辺で市民の手によって作りあげられてきた秋のお祭り「みずあかり」を再現。日本夜景遺産にも認定された灯りの祭りで、竹灯籠のオブジェによる希望の灯りの中で歌唱する。

 今回、氷川は、同じ九州の福岡県出身ということで大役を任された。自身も震災後は、ずっと九州のことを気にかけていただけに、この日は所属事務所を通じ「熊本の皆様に歌で元気をお届けしたいと思っていましたので、紅白歌合戦でこのような機会をいただけて本当のうれしいです。熊本の皆様の誇りである熊本城に命を吹き込む思いで、全力で歌わせていただきます」と大役へ意気ごんだ。

 歌唱曲も城つながりで03年に発売した「白雲の城」に。自身にとっては、同年の日本レコード大賞で最優秀歌唱賞を獲得した思い出の楽曲。それだけに本番に力が入る。

 また、ほかに紅組から初出場の宇多田ヒカルが欧州から中継で、NHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」の主題歌「花束を君に」を歌唱。白組の福山雅治も、カウントダウンライブを開催する横浜市・パシフィコ横浜からの中継でスペシャルメドレーを披露する。

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