前田敦子「30歳の自分が楽しみ」

 18日に3枚目シングル「タイムマシンなんていらない」をリリースする女優・前田敦子(22)が、デイリースポーツのインタビューに応じた。“絶対エース”として輝きを放ったAKB48を卒業してから1年が経過。「卒業したからといって一気には変われないと思う。今をどう未来へつなげるかって感じでやっています」と、演技に歌に全力投球する毎日を送るあっちゃんが“理想の未来”を語った。

 AKB48を卒業して1年が過ぎた。夢の大女優への道を歩む前田は、自身の立場を驚くほど冷静に分析していた。

 「(卒業したからといって)一気には変わらないと思うし、変わる必要もないなと思うんですよね。卒業して『ハイ、私はもうアイドルではありません』ではないと思う。2、3年後っていう時に、今よりも明確に自分らしくなっていればいいなあって思いながら、今をどう未来につなげるかって感じでやっていますね」

 卒業後、最初に“演じた”のは昨年秋。CS放送の音楽チャンネル「MUSIC ON! TV」内で放送される短編スポット企画のキャラクターで、食っちゃ寝を繰り返す“ぐうたら”な「タマ子」だった。秋編から季節ごとに撮影を行い、最後となる夏編を5月に撮り終わった段階で、「もらとりあむタマ子」として映画化が決定した。

 「映画化はビックリしました。タマ子は確かにぐうたらなんですけど、最後はちゃんと動かなきゃってところまで描かれているので、小さな成長は見られると思います(笑)。でも人間ってこういう感じだよな。そんな一気に変われないよなって感じましたね。だから、(成長は)少しずつでもいいんだって思っています」

 「少しずつ」という思いは、CD発売のタイミングにも表れている。「タイムマシン‐」は、前作の「君は僕だ」から1年3カ月ぶりのリリースとなる。

 「でも、作るのに全部で3カ月ぐらいはかかってるので、久しぶりという感覚は特にないんですよね」

 1つの仕事に、時間をかけて取り組む。AKB時代と、現在との大きな違いという。

時間かけ臨める 「これまでは、1つの撮影にしても、流れが速くて自分で考える余裕がなかった。でも、今は1つの仕事に時間をかけて臨めるようになったので、『もっとこうしよう』とか考えながらできるようになったのがすごく大きいんですね」

 昨年8月の東京ドーム公演で、AKBメンバーとして過ごした約6年半を「青春のすべてでした」と総括した前田。今の楽しみは「30歳になった自分」という。「もう、楽しみなんですよ~」と指で机を軽くたたきながら“理想の未来”を語った。

「心がきれいな」 「30歳になった時に、どうきれいな人になれてるか。見た目じゃなくて心がきれいな、どれだけ大人の女性になれてるかっていうのが目標なんですね。だから25歳からそこを目指して一直線でいきたいと思います」

 あどけなさは消え、少しずつ“女優”の顔に変わりつつある。30歳になった際の取材を“予約”すると、いたずらっぽい笑顔で快諾し、付け加えた。

 「もっとおしとやかになってると思いますよ。予定では(笑)」

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