浅草のシンボル、91年ぶりに復活

 明治時代から大正時代末期まで東京・浅草のシンボルだった12階建ての塔「凌雲閣」が、来年12月に“復活”することが27日、分かった。

 この日、都内で開かれた「TOKYO六区CITY『浅草六区再生プロジェクト』記者発表会」で明らかになったもので、1923年の関東大震災で被災して崩壊、解体された浅草のシンボルが、91年ぶりによみがえる。

 来年12月に“復活”する凌雲閣の正式名称は「マルハン松竹六区タワー」となる。昨年10月に閉館した浅草中映劇場が入っていた「浅草中劇会館」と「浅草新劇会館」を再開発し、2つの劇場と遊技施設、飲食店を備えた複合型エンターテインメント施設とする。マルハン、松竹、アミューズ、セグナスによる合弁会社「TOKYO六区CITY」による、六区再生プロジェクト第1弾だ。

 1923年に爆破解体された凌雲閣は、12階建てで高さ約52メートルだった。今回建設されるタワーは浅草六区地区整備計画による高さ制限もあり、本家より若干小ぶりな高さ47・5メートルとなる。外観は当時と同じれんが作りだ。

 施設の目玉は2つの劇場(中500席・小300席)だ。上演コンテンツは「‐六区CITY」が自社で運営し、ゼネラル・プロデューサーをアミューズの大里洋吉会長(66)が務める。

 大里氏は浅草をエンタメ発信の拠点とするため、2010年から昭和歌謡レビューの上演を続けている。新劇場の演目に関して「日本にはロングラン劇場がほとんどないので、ニューヨークのブロードウェイ、ロンドンのウエストエンドなどを目指したい。われわれが作る作品を世界に発信したい。(外国人向けに)言葉がいらないノンバーバルでやりたいと思っている」と、熱く構想を語った。

 凌雲閣の“復活”を、娯楽の殿堂・浅草の復活につなげられるか、注目の試みとなる。

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