プロ2年目の真鍋和馬がACNツアーで逆転V 関大出身者初のプロツアー制覇 同級生の中日・金丸から刺激「将来は米ツアーで戦える選手に」
期待の新鋭がプロとして大きな一歩を刻んだ。男子ゴルフのACNツアー(下部ツアー)「ダンロップフェニックストーナメントチャレンジINふくしま」(8月27~29日、福島・グランディ那須白河GC)で、プロ2年目の真鍋和馬(23)=オリムピックGC=がツアー初優勝を飾った。初日に首位発進。2日目は4位に順位を下げたが、トップと2打差で出た最終日に、終盤5ホールで3連続を含む4バーディーを奪って67をマーク。通算16アンダーで鮮やかな逆転優勝を決めた。
「こんなに早く勝てるとは。自分でもまだ信じられません」と驚きを隠せなかったが、今季、予選会を突破して出場したレギュラーツアー2試合はいずれも決勝ラウンドに進むなど実力は本物だ。185センチ、95キロのがっちりした体格。ドライバーの平均飛距離は280ヤードながら「狙ったところに打てる正確性が強みです。今年に入って球筋をドローからフェードに変えて、さらに安定感が出てきました」と、フェアウエーキープには絶対的な自信を持っている。
関大ゴルフ部出身で、4年時に受けた2024年のプロテストに一発合格した。関西地区では近大や同大、関学、近年では大院大が多くのプロ選手を輩出してきたが、関大からは23年に2人(釣浦郁真、松本凌)がプロテストに合格し、初めてプロ選手が誕生。翌年には真鍋と河合慈英の2人が続いた。真鍋は関大出身プロとしては初のツアー優勝者となり、「他のプロにもいい影響を与えて、みんなで高め合っていけたらうれしいです。後輩にもプロを目指している選手がいるので、いい道筋をつけられたのかなと思います」と顔をほころばせた。
関大では中日・金丸と同級生で同じ文学部に在籍していた。1年の時に中国語の授業で一緒になったのが初めての出会い。「学食でご飯を食べたり、お互い単位を取るのに苦労していたので、よく情報交換してました」。金丸は当時から野球部のスター選手。大学4年時は侍ジャパン入りも果たし、4球団競合の末にドラフト1位で中日に入団。1年目から先発ローテーションの一角として奮闘している。
「最初は金丸のすごさが全然分かってなくて。大学生で侍ジャパンに入ったりして、だんだんすごい選手なんやということが分かってきました。自分はまだ全然、金丸には及びませんけど、同じプロの選手として、すごく刺激は受けています」
真鍋もアマチュア時代から高い評価を得ていた。近大付高2年で初めて出場したプロツアー、関西オープンで予選を通過し、大学4年時もツアー2試合で決勝ラウンドに進んでいる。プロテスト合格と同時に、アマ時代から用具提供を受けていたミズノとブランドアンバサダー契約を結び、クラブやウエアなどの全面サポートを受けている。
また、オリムピックGC(兵庫県三木市)の大川高史副社長(総支配人)が関大ゴルフ部出身だったことが縁で、同GCとも所属契約を結んだ。「普段はコースでラウンドしたり、アプローチやバンカーなど練習環境も充実していて、とてもいい練習をさせてもらっています」。周りのバックアップも受け、着実にツアープロとして成長のステップを踏んでいる。
今回の優勝により、下部ツアー残り5試合の出場が決定。現在ポイントランク10位で、最終的に20位以内に入れば、来季レギュラーツアーの前半戦出場権が得られるが、真鍋が目指すは複数回優勝と来季フルシーズンの出場権が得られるポイントランク1位の座だ。
さらに優勝の特典として、今季のANAオープン(9月17日開幕)とダンロップフェニックス(11月19日開幕)の出場権も手にした。「どちらも伝統のある大会。特にダンロップフェニックスは子供の頃からあこがれていた大会で、松山選手の活躍などが印象に残っています。自分もあの舞台に立てるのかと思うと、めちゃくちゃ楽しみです」と目を輝かせる。
同学年には米ツアーが主戦場の久常涼、欧州ツアーでプレーする金子駆大ら海外で奮闘するライバルもいる。「まずは日本でしっかり結果を残して、彼らに追いつけるように頑張っていきたい。いずれは海外メジャーに出てみたいし、米ツアーで戦える選手になることが目標です」。初優勝は通過点。強豪が集う世界の舞台を見据え、これからも精進を重ねていく。
(デイリースポーツ・工藤直樹)
真鍋和馬(まなべ・かずま)2002年11月5日、大阪府摂津市出身。小学1年からゴルフを始める。近大付高を経て関大に進学し、24年のプロテストに合格。あこがれの選手はロリー・マキロイ(英国)。