桑木志帆 全英女子制覇!プレーオフ制し「うれしいしかない」女子のメジャー制覇は日本勢7人目
「ゴルフ・AIG全英女子オープン・最終日」(2日、ロイヤルリザム・アンド・セントアンズGC=パー71)
桑木志帆(23)=大和ハウス工業=がメジャー初優勝を果たした。2位から3打差を追いかけ、70をマークして通算5アンダーで首位に並び、エスター・ヘンゼライト(ドイツ)にプレーオフで競り勝った。女子のメジャー制覇は、日本勢7人目で8度目。全英女子ではメジャーに昇格した2001年以降、19年の渋野日向子、昨年の山下美夢有に続いて3人目の優勝となった。今季も主戦場とする日本ツアーで通算5勝を挙げており、今回が米ツアーでの初勝利となり、優勝賞金150万ドル(約2億3700万円)を獲得した。
れんが造りのクラブハウス前の18番グリーン。19世紀から約130年の伝統を誇るコースで耐えた23歳に、栄冠が待っていた。プレーオフ2ホール目、きっちりとパーを決めた桑木は両手を広げた。「実感はないが、うれしい。うれしいしかない」。メジャー初優勝に喜びを爆発させた。
首位と3打差2位からのスタート。前半をイーブンパーで折り返した時点でトップとの差は2打に縮まった。13番で4メートルのバーディーパットを沈め、ついに並ぶ。その後はパーを重ねて耐えた。
プレーオフでは、1ホール目で第1打が傾斜のある右の深いラフに入った。キャディーの「集中力を切らしたら負け」という言葉でわれに返った。無理せずフェアウエーに出すと、第3打はピンそばにぴたり。起死回生の一打で2ホール目へ勝負を持ち込んだ。次は相手がティーショットを曲げ、パーで収めた桑木が頂点に立った。
大好きなのは「キラキラ」。海風に金髪をなびかせ、カラフルなネイルで彩られた手でクラブを握り、グリーンの起伏を読み取った。人工まつげを付ける「まつげエクステンション」にもこだわりがあり「マジで大事」と笑う。最終日は鮮やかな緑のウエアと白のパンツ姿で、歓喜の瞬間を迎えた。
父の影響で4歳からゴルフを始め、ほぼ自己流でプロになった。鋭い感性の一方、理論や定石には疎かった。ただ、数年前からコーチやトレーナーをつけての鍛錬を積んで成長が加速。苦手だったコース状況や天候などを計算したマネジメントも「いろいろ考えながらできた」と勝因に挙げた。
憧れの米ツアーに本格参戦する権利を手にしたが、今季は日本ツアーを優先する方針だ。予選落ちした昨年から女王に駆け上がり「お酒が好きなので、いっぱい飲みたい」と、ちゃめっ気たっぷりにご褒美を明かした。
優勝インタビューでは「熊本では大きな地震がありました。一日も早い復興を願っています」と被災地を気遣う一面も見せた新星。遠く離れた日本を思いやりながら、銀色のトロフィーを掲げた。
