久常涼 4打差9位発進 欧州経由で米参戦の22歳が躍動!「攻めたところでしっかりバーディーが取れた」
「米男子ゴルフ・全米プロ選手権・第1日」(15日、クウェイルホロー・クラブ=パー71)
久常涼(22)=SBSホールディングス=が4バーディー、1ボギーの68と好スコアで回って、首位と4打差の9位と好スタートを切った。松山英樹は3バーディー、4ボギーの72で60位となった。金谷拓実は75の112位、中島啓太は76の125位とともに出遅れた。64をマークしたジョナタン・ベガス(ベネズエラ)が単独トップに立った。
日本勢最上位に躍り出たのは久常だった。難しい終盤3ホールの「グリーンマイル」でスコアを伸ばすなど、後半だけで4バーディー。9位と好スタートを切り「午前組で良いスタートができた。攻めたところでしっかりバーディーが取れたのは大きい」と納得の笑顔だった。
バンカーに入れてピンチを迎えた1番は、7メートルの長いパットを決めてパーセーブ。「ラッキーだった」と気を良くし、10番までパーを続けた。11番で3パットのボギーとした後、12番で4メートル半、13番も2メートル半を沈めて連続バーディー。パー5の15番もバンカーから寄せ、さらにスコアを伸ばした。
16~18番は池や小川が絡む難関。パー3の17番は第1打を5番アイアンで安全に右奥のカラーに運び、次は13メートルほどの距離からパターで決めてバーディー。「簡単なホールではない。良い形でプレーできた」と胸を張った。
岡山・作陽高1年生で全国高校選手権を制した逸材。2022年にレギュラーツアーに参戦し、同年11月にQT(予選会)7位で欧州ツアー出場権を獲得した。23年9月のフランス・オープンでツアー初制覇。新人王にも選出され、ポイントランクで米ツアー出場権も手にした。
全米プロは2度目の出場で、昨年も18位と好成績を残している。「途中でドライバーショットが曲がった。そこを修正できれば」。課題を挙げ、2日目はさらなる上昇を目指す。
◆久常涼(ひさつね・りょう)2002年9月9日、岡山県出身。3歳でゴルフを始め、岡山・作陽高3年時の20年12月にプロに転向した。21年に国内下部ツアーで3勝を挙げ、賞金王に輝き、初シードを獲得した。22年にレギュラーツアーに参戦し、優勝はなかったが、6月のASO飯塚チャレンジドで2位に入った。23年は欧州ツアーに初参戦し、9月のフランス・オープンでツアー初制覇。トップ10に8回入った。175センチ、75キロ。