山下美夢有 記録ずくめV締め 過去最高2億3502万円、史上16人目メジャー複数回

 「女子ゴルフ・ツアー選手権リコー杯・最終日」(27日、宮崎CC=パー72)

 首位から出た山下美夢有(21)=加賀電子=が4バーディー、2ボギーの70でスコアを二つ伸ばし、通算15アンダーで並んだ勝みなみとのプレーオフを制して優勝した。伊藤園レディース以来の今季5勝目で、通算6勝目。5月のワールド・サロンパス・カップ以来のメジャー2勝目で、年間複数回のメジャー制覇は史上16人目(23例目)。年間平均ストロークは69・9714で、2019年の申ジエ(韓国)以来2人目、日本選手としては初の60台となった。

 今年一番のガッツポーズだった。18番でのプレーオフ1ホール目。入れれば優勝の8メートルの下りフックラインを沈めた山下が、右拳を力強く握った。そして涙。「気持ちを切らさずに優勝を目指してやってきた。うれしい」。2戦前に決まった年間女王が、最後にまた強さを見せつけた。

 3番でボギーが先行。その後4バーディーで通算16アンダーまで伸ばし、このまま逃げ切るかと誰もが思ったが違った。15番は3パットのボギー。そのとき遠くから大歓声が聞こえてきた。3組前の勝が最終18番でバーディーを奪ったのだ。

 「歓声がすごかった。バーディーだなと思った」。首位に並ばれ、16番ではバーディーパットが決まらず、17番からは緊張に襲われた。1打目でフェアウエーを外すとパーセーブも厳しい18番は「すごく緊張した。震えたりはないが、いつも通りじゃないなと思った」。水分を取って気持ちを落ち着かせ、正規でもプレーオフでもフェアウエーをとらえて優勝につなげた。

 史上16人目のメジャー年間複数回優勝で、年間での獲得賞金は過去最高の2億3502万967円に。記録ずくめの1年を日本選手初の年間平均ストローク60台をマークして締めくくり「それを達成できてよかった」。

 今月初めから大阪・門真市の地クラブ「スクワッド」のマレット型パターを投入。今大会から重量や打感を調整したものを使用し、ソールには「Family is everythng Miyuu」と記した。週末を中心に帯同してくれるコーチの父・勝臣さんや、身の回りの世話をしてくれる母・有貴さんへの思いだ。

 来季は出られる海外メジャーすべてに挑戦する予定で、目標は「海外の試合で優勝したい」。次は家族とともに世界の頂点を目指す。

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