勝みなみ 史上初!ノーボギーV 重圧に勝った4日間72H 全英へ「楽しみです」

 「女子ゴルフ・楽天スーパー・レディース・最終日」(31日、東急グランドオークGC=パー72)

 首位で出た勝みなみ(24)=明治安田生命=が1バーディー、ボギーなしにまとめ、通算22アンダーの2位に5打差をつける圧勝で今季初勝利、ツアー7勝目を挙げた。4日間72ホール競技でボギーなしの優勝は記録が残る1990年以降初の快挙となった。2位は稲見萌寧。3位に小祝さくららが続いた。昨年優勝の吉田優利は6位、前週優勝の菊地絵理香は21位だった。

 9打リードで出た勝に重圧をかけたのはライバルではなく、ツアー史上初の偉業との戦いだった。第3日まで21バーディー、ボギーなし。4日間ボギーをたたかず勝った例はツアーの記録にない。「攻めているつもりだったが、パットがショートしているのは、ノーボギーをどこかで意識して体がついてこなかったのかな」。伸ばして終わりたい。最低でもパー。そんな欲求が3日目までの伸びやかさを奪った。

 それでも、1ホール1ホールごとにのしかかっていくプレッシャーに耐え抜いた。「正直、いいゴルフではなかった」と振り返る。バーディーは3番だけ。それでも取りこぼすことはなかった。パーオンできなかった17番(パー3)は4メートルのパットを沈めて乗り切り、白い歯を見せた。最終的に2位と5打差。完勝だった。

 これまで体験したことのなかった勝ち方で、史上最年少の15歳でツアー優勝した才能の持ち主は新たな自信を得た。「一番はショットが良くなっていること。きょうは左に行くこともあったけど原因は分かっている。素振りで修正できる」。自らの体の動きを掌握している感覚は、何物にも代えがたい。

 次は8月4日からのメジャー、AIG全英女子オープン。初挑戦だった2019年は35位、20年は予選落ちだった。掲げた目標はあくまで控え目。「優勝して行けるのはよかった。予選を通過し、4日間やりたい」。ただ、自信ありげにこう付け加えた。

 「楽しみです」-。

 ◆黄金世代は歴代8位タイの通算37勝目 勝の優勝で1998年度生まれの黄金世代はアマ時代を含め、通算37勝目で歴代8位タイとなった。福嶋晃子らの73年度生まれ、有村智恵らの87年度生まれと並んだ。歴代最多は大迫たつ子の45勝、岡本綾子の44勝など通算96勝の51年度生まれ。また、鹿児島県出身者は通算50勝目で富山県と並ぶ歴代8位となった。歴代最多は熊本県の通算145勝。

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