初優勝狙う金沢志奈、武器はショット精度 次の主役を目指す女子ゴルファー

 女子ゴルフの2022年シーズンがいよいよ3月のダイキンオーキッドレディース(3~6日、沖縄県・琉球GC)で開幕する。今季に初優勝を目指す選手たちにとっては待ちに待った開幕となるが、昨季賞金ランク24位に躍進した金沢志奈(26)=クレスコ=もそのひとり。精度の高いショットを武器に初の頂点を奪い取る。

 金沢は昨季47試合に出場し、トップ10入りが9回を数えた。昨年11月の伊藤園レディースでは、優勝した稲見萌寧に9打差をつけられたが、自己最高の2位を記録。最終戦のツアー選手権リコーカップ初出場(9位)を果たした。日本女子プロ選手権は20年7位、21年10位と難しいコースセッティングにも対応できる能力がある。

 持ち味はショットの精度だ。昨季のドライビングディスタンスは229・17ヤードで70位と飛距離が出るタイプではないが、フェアウエーキープ率は73・1518で20位、パーオン率も69・5502で28位と高いレベルで安定した数字を残している。

 ディフェンス面もしっかりしている。グリーンを外したホールでパーかそれより少ないスコアで上がる率を示すリカバリー率が64・7727で15位。ダブルボギーかそれより多いスコアにしてしまう率を示すダブルボギー率が0・8843で15位。ショットの精度が高い上にグリーンを外してもかなりの確率でパーをセーブでき、大たたきもしないのだから、初優勝のチャンスは十分にあるといえる。

 デイリースポーツのゴルフ特集「ごるすぺ」で「女子プロ、ここがすごい!」を連載中の人気プロコーチ・大西翔太氏は金沢の「すごさ」をこう解説する。

 「金沢プロの『すごさ』は再現性が高く、狙ったところへ打っていけるスイングです。精度の高いスイングができる秘密は、手を一切使わないでスイングする意識を持っているからです。アドレス時に両腕とグリップを結んだ線でできる二等辺三角形を崩さないようにテークバックし、ダウンスイングもこの二等辺三角形をキープしています。こうすると胸の幅からグリップが飛び出すことがなく、体と手の動きが同調しやすくなり、再現性の高いスイングが可能になるわけです」

 正確なショットと粘り強いリカバリー力があれば、悲願の初優勝は手が届くところまできている。

 ◆金沢志奈(かなざわ・しな) 1995年7月29日、茨城県笠間市出身。8歳でゴルフを始めた。中央学院大中退。17年プロテスト合格。昨季は賞金6997万1981円でランク24位。趣味は映画観賞。好きな色はピンク、黒、紺。身長164センチ、体重53キロ。血液型A。

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