稲見萌寧15位浮上 逆転女王を狙う古江に重圧 パット復活で量産7バーディー

 「女子ゴルフ・ツアー選手権リコー杯・第3日」(27日、宮崎CC=パー72)

 賞金ランキング1位の稲見萌寧(22)=都築電気=が7バーディー、4ボギーの69で回り、通算1アンダーで23位から15位に浮上した。単独トップで出た賞金ランキング2位の古江彩佳(21)=富士通=は73と一つ落とし、3打差2位に後退。6位から出たツアー未勝利の三ケ島かなが9アンダーで首位に躍り出た。5アンダーの3位には小祝さくら、高橋彩華、西郷真央、穴井詩の4人が並んでいる。

 ようやく笑顔が戻った。苦手意識が強い難コースで、稲見が11ラウンド目にして初の60台をたたき出した。「アンダーを出すことを目標にしているので、そこは良かった。昨日までの調子から今日の数字だけを見たら、本当に良かった」と明るい表情で振り返った。

 今年の大躍進を支えたパットがさえ渡った。11メートルを沈めた2番から3連続バーディー。三つ落とした後の11番で9メートルがカップに吸い込まれると、12番も10メートル、13番は左奥からの4メートルも決めた。計7バーディーを量産して盛り返した。

 「一番は長いパッティングが入ってくれた」とうなずいた。初日から不安定だったショットも修正。切り返しからの体重移動の意識を変えることで復調の兆しを見せた。

 74をたたいた初日は25位と出遅れ、2日目もイーブンパーで伸ばせなかった。この日は首位と9打差の23位からのスタートで「あまり気にする順位ではないので」とプレーに集中できたことが奏功。2位タイも許されない古江にプレッシャーをかけられる15位まで順位を上げた。

 52試合に及んだ異例の統合シーズンもいよいよ最終ラウンドを迎えるが「あまり変わらない。明日は明日という感じで特別な感情はない。冷静でいられる順位なので」と気負いは全くない。自然体でベストを尽くし、一つでも多く伸ばして最終組の古江の結果を待つ。

 ◆僅差の賞金女王決着 今大会が第3ラウンドと同順位で終了した場合、単独2位の古江が1800万円を加え、計2億5454万3575円。15位タイ4人の稲見の賞金は80万4000円で計2億5431万6049円となり、22万7526円差で古江が逆転する。ツアー史上最小差は99年で村口史子が53万3312円差で具玉姫の猛追を振り切り、初の賞金女王に輝いた。今回は稲見、古江のどちらが女王になっても記録を塗り替える可能性がある。

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