「女子ゴルフ・樋口久子・三菱電機レディース・第１日」（２９日、武蔵丘ＧＣ＝パー７２）

　抜群の対応力を見せた。硬く速いグリーンと強風。渋野日向子（２２）＝サントリー＝はスコアをまとめるのが困難な条件の中で３アンダー６９をマーク。「前半は風に負けてグリーンを外してしまったけど、後半はほぼほぼ耐えられた。全体的に安定していたと思う」と自己評価した。

　この日は風対策としてゆったりとしたスイングを心掛けた。「トップまで上げるのをゆったり目にして、そこから振り切るイメージ。（予選落ちした）先週は振り切れないところもあったけど、今日は振り切れたし距離も出ていた」と手ごたえを口にした。

　進化中のアプローチがスコアに貢献した。１１番は奥から６ヤードを５８度のウエッジでチップインバーディー。１２番は手前のエプロンから傾斜にワンクッションさせて“ＯＫパー”をセーブし、最終１８番も残り２５ヤードの第３打を５０センチに寄せてスコアを伸ばした。

　千両役者らしく“魅”せ場も作った。昨年の初日にホールインワンを決めた８番。６番アイアンで打ったボールはグリーンを転がってピン手前１メートルで停止。あと少しで昨年を再現するとこをだった。ただ、昨年はエースを決めたにもかかわらず予選落ちしただけに「（入るのは）やめてくれって気持ちでした」と苦笑いした。

　先週の予選落ちからわずか１週間で優勝争いをする位置に戻ってきたが「先週よりはよくなってきたけど、日替わりなので。明日も一打一打に集中してやるべきことをやりたい」と慢心はない。スタンレーレディース以来の今季２勝目へ滑り出しは順調だ。