松山英樹【会見一問一答】「日本人はできないんじゃないかというのを覆すことができた」

米ゴルフのマスターズ・トーナメントで、日本男子初のメジャー制覇を果たし、グリーンジャケットに袖を通す松山英樹。左は前年優勝のダスティン・ジョンソン=11日、米ジョージア州のオーガスタ・ナショナルGC(ロイター=共同)
米ゴルフのマスターズ・トーナメントで、日本男子初のメジャー制覇を果たし、キャディーと抱き合う松山英樹=11日、米ジョージア州のオーガスタ・ナショナルGC(ロイター=共同)
米ゴルフのマスターズ・トーナメントで、日本男子初のメジャー制覇を果たした松山英樹=11日、米ジョージア州のオーガスタ・ナショナルGC(ロイター=共同)
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 「米男子ゴルフ・マスターズ・最終日」(11日、オーガスタ・ナショナルGC=パー72)

 松山英樹(29)=LEXUS=が快挙を成し遂げた。最終日、2位に4打差をつけてスタートすると、4バーディー、5ボギーの73、通算10アンダーで日本人初のマスターズ優勝を飾った。

 松山は表彰式後、会見場で現地メディアの質問に答えた。

 一問一答は以下の通り。

 -15番パー5で2オンをどうして狙ったのか。

 「14番が終わった時点で、13番のスコアボードを見て、ザンダー(・シャウフェレ)が4打差で15番に入ったので。ザンダーが3連続バーディーで流れが絶対によくなっていると思ったので、そこで4打差があっても、積極的に行かないで追いつかれるよりは、しっかりと狙ってバーディーを取って次の16番に行きたいと思った。結果的に反対に悪い結果になってしまったけど、16番は逆にザンダーが先に池に入れたので、それを見て右に安全に行きました」

 -日本で初めてメジャーを勝って、日本の一番のゴルファーになったと思うか。

 「それは一概には言えないですけど、メジャーを勝ったということでは、(過去に)誰もいなかったので、その意味では一番になったのかと思います」

 -世界中の子どものヒーローになった。特に日本の子どもたちに対してどういう思いがあるか。

 「僕がここで勝ったことで、今テレビを見ている子どもたちが、5年後、10年後、ここの舞台に立って、その子たちとトップで争えたらすごく幸せ。そのためには僕もまだまだこれから先、勝っていかないといけないと思うので、頑張りたいと思います」

 -東京五輪の聖火の最終点火者に選ばれるのではないかと言われている。頼まれたら引き受けるか。

 「僕はやらないです。試合のスケジュールも考えて、タイミングが合えばやるかもしれないが、現実的ではない」

 -地元開催の東京五輪は金メダル候補になった。プレッシャーか。

 「それはどうか分からないですけど。まずオリンピックがちゃんと開催されるなら、当然、狙いたいと思うが。きょうの経験はこの先の人生、必ずプラスになると思うのでよかったなと思う」

 -池に入れた15番第2打の残り距離とクラブは。なぜあんなに飛んだのか。

 「ピンまで227ヤード。ダウン(ヒル)を(計算に)入れて。4番アイアンでいい当たりだったんですけど、ちょっとアドレナリンが出過ぎたのか飛びすぎました」

 -日本ではロックスターのように扱われていると感じるか。

 「分からない」

 -4年前のファイヤストーンと今大会第3ラウンドを比べてどちらがいいゴルフか。

 「うーん、どっちもどっちかなと思いますけど。このオーガスタで65という数字を出せたのはすごく自信になった。ファイヤストーンは4年前のことなのであまり覚えていない」

 -この勝利は日本のゴルフ界に影響があるか。

「今の現役でやっている僕より年上じゃなくて、これからゴルフを始めたり10代とか高校生の方が影響があると思う。僕が初めてのメジャーチャンピオンになったことで、今までだったら、日本人はできないんじゃないかというのがあったと思うが、そこを覆すことができたと思うので、そういう子たちに、もっともっといい影響を与えられるように、僕はまだまだ頑張っていけたらと思います」

 -最後のパットが入ったときはどんな気持ちだったか。静かな感じだったが。

 「なんて表現すればいいのか。何も考えてなかったというのはありますけど。ザンダーとハグして、(キャディーの早藤)将太と組んで初めての優勝だったので、そこで抱き合った後にやっと、優勝することができたという気持ちになった」

 -緊張していたと話していたが、プレッシャーがあったのか。どうやって緊張感を抑えたのか。

 「きょうは9時半まで寝る予定が、思いの外早く起きて。そこからいつもならまた寝られるが寝られなくて。練習とかウオーミングアップとかはすごくいい状態でできたんですけど、1番ホールのティーインググラウンドに立ったら、最終組でトップにいることを考えたら、すごくナーバスになってきた。それでも、この3日間、トップにいるのは自分だし、最後の18ホールをしっかりとやり遂げよう、いいプレーをして終わろうとしっかり考えながら頑張りました」

-通訳のボブ・ターナー氏との関係は影響があったか。

 「10年前、僕はまだ大学生でしたし。きのう終わった後、もともとボブさんはセベ(・バレスレロス)のマネジャーとかしていたので、ナーバスな気持ちをどうなぐさめていたのか聞きに行こうと思ったが、あえて聞かないで自分で頑張ってみようと思って。でもそれくらい信頼している人です」

 -今季一番大事な週に一番状態がよかったのはなぜか。

 「今年に入って一回もトップ10に入っていなかったし、優勝争いもしてなかったので、先週までは何も期待はしていなかった。でも、水曜日の練習中にショットにすごくいいフィーリングが戻ってきて、いけるかもしれないという自信を持ちながら戦った。きょうはショットが荒れてしまったけど、3日目までいいセカンドショットが打てていたので、そこが要因かと思う。最後に18番のティーショットを打てたのが一番」

 -若い選手の模範になるためにアメリカでプレーしているのか。

 「野球ではダルビッシュさんとか前田健太さんとか、大谷とかいろんな人がいますが。ゴルフでは僕しかいないので。必然的に僕になるんでしょうけど。もっともっといいニュースを日本に届けられたら、僕を目指してやってくれると思います」

 -マスターズチャンピオンとして日本に帰ったらどんなふうに迎えられると思うか。

 「どうなるか想像もつかないですけど、このグリーンジャケットを日本に持って帰ること自体がすごくうれしいので。どういう反応か楽しみたいと思う」

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