6時間半遅れのドタバタスタート…全選手ホールアウトできず スタッフがコロナ陽性で

 日没サスペンデッドで続々と引き揚げる選手ら(撮影・北村雅宏)
 日没サスペンデッドで続々と引き揚げる稲見萌寧(左から3人目)ら(撮影・北村雅宏)
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 「女子ゴルフ・富士フイルム・スタジオアリス女子オープン・第1日」(9日、花屋敷GCよかわコース=パー72)

 テレビ中継スタッフの1人が新型コロナウイルスのPCR検査で陽性が判明した影響で開始が6時間半遅れ、全選手が日没までにホールアウトできなかった。高橋彩華(22)=東芝=は「結構、大変でした」、稲見萌寧(21)=都築電気=も「過酷でした」とドタバタの一日を振り返った。10日は第1ラウンドの残りを消化後、第2ラウンドを行い、3日間で54ホールでの競技成立を目指す。

 誰一人としてホールアウトできない異例の大会初日となった。中継スタッフのコロナ陽性報告を受け、ドタバタの一日だった。時折10メートル強の風が吹き、体感温度も下がる悪条件の中、日没サスペンデッドの午後6時13分まで、選手はプレーを続けた。

 第1組の高橋は早朝4時起床で5時半過ぎには会場入り。ストレッチの後、パッティング練習場で7時半のスタートに備えていたが、6時半に待機の連絡を受けた。「半分やりそうで、半分やらなそうで」と不安な気持ちのまま、片道30分の兵庫県小野市内のホテルに戻り、YouTube鑑賞などで時間をつぶした。

 記録には残っていないが「おそらくツアー史上、最も遅い時間」(JLPGA広報担当)という午後2時にようやくスタート。高橋は難易度が高い1番パー4をバーディー発進したが、13番までで1オーバー。「結構、大変な一日でした。調子があまりよくないので、予選を通れたらいい」と気持ちを切り替えた。

 2週連続Vがかかる稲見は8番までイーブンで乗り切ったが「まさかやるとは思わなかった。気持ちが入らないままきてしまった。過酷でした」と疲れ切った表情。「寒いと分かって着込んでも、全然対応できなかった。(寒さで)完全にやられました」と少し鼻にかかった声で振り返った。

 10日は午前7時半に再開予定。第1ラウンドの残りを消化後、組み替えなしで第2ラウンドに入る。稲見は「どこまで回れるか、待ち時間も全く分からない状態。1ホール1ホール、必死で頑張るしかない」と自らに言い聞かせるように奮起を誓った。第2ラウンドもサスペンデッドは濃厚。選手たちは厳しい戦いを強いられる。

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