渋野4位も「悔いはない」 来年の逆襲へ「新しい自分のゴルフを完成させる」

 「女子ゴルフ 全米女子オープン 最終日」(14日、米ヒューストン・チャンピオンズGC=パー71)

 2位に1打差の首位から出た渋野日向子(22)=サントリー=は2バーディー、5ボギーの74とスコアを落とし、通算1アンダーの4位に終わった。67で回った25歳のキム・アリム(韓国)が通算3アンダーで米ツアー初優勝をメジャーで飾った。1打差2位に世界ランキング1位の高真栄(韓国)とエイミー・オルソン(米国)が入った。

   ◇  ◇

 日本勢初の大会制覇、メジャー2勝目はならなかった。それでも渋野は18番、ロングパットを沈めてバーディーフィニッシュを決め「いい締めができたと思う。だからこそ、悔いはない」。長く、苦しかった最終ラウンド。最後の最後に晴れやかな笑顔を見せた。

 「今年1年を考えるとよく頑張ったかな。でも1日目、2日目のゴルフは良すぎた。3日目、4日目のゴルフが今の自分なのかと、すごく痛感している」

 悪天候により前日から順延された最終日。気温6度と手がかじかむような寒さの中、優勝争いは息を詰める展開となった。単独首位で出た渋野は2番で1打目を左に曲げ、2打目を木に当ててボギーが先行。2打目をグリーン右に外した7番で二つ目のボギーをたたき、ともに最終組で回るオルソンに通算2アンダーで並ばれる。9番パー5は3打目をバンカーに入れたものの、2メートルを沈めてパーをセーブ。苦しみながらも首位を譲らず前半を折り返した。

 勝負のバック9。10番でグリーンエッジから3パットのボギーを喫し、ついに第2Rから守ってきた首位から陥落する。続く11番も2打目でグリーンをとらえられず連続ボギー。通算イーブンパーまで後退した。それでも13番パー5で初バーディー。「ここを決めないと流れが変わらない」と、下りの2・5メートルをねじ込んだ。ただ、最終組の3組前を行くキムが16番から3連続バーディーを奪い、通算3アンダーでホールアウト。渋野は2打を追って終盤のホールに向かう展開となった。

 16番パー3はピン奥2・5メートルにつけたが、バーディーパットはわずかにカップの右を抜ける。「いいところに打ったと思ったが、思ったより切れなかった」。そして17番、10メートル超から3パットのボギーを喫し万事休す。最終的に優勝には2打及ばず、5日間にわたる戦いを終えた。

 6月の国内ツアー開幕戦から全英女子オープンまで3試合連続の予選落ちを経験し、11月中旬まで一桁順位なしと苦しんだが、最後は3試合連続5位以内と調子を取り戻した。「作り上げ始めた新しい自分のゴルフを完成に近づけていけるよう、努力していきたい」。大きな手応えを得て、視線はすでに来年の逆襲を見据えていた。

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