金谷拓実 男子初の新人ツアー2連勝ロックオン!我慢のゴルフで3位浮上

 「男子ゴルフ・日本シリーズJT杯・第3日」(5日、東京よみうりCC=パー70)

 ルーキーの金谷拓実(22)=東北福祉大4年=が5バーディー、3ボギーの68で回って通算5アンダーとし、3位に上がった。首位との差を前日の5打から2打に縮め、2週前のダンロップ・フェニックスで挙げたプロ初勝利に続いて、史上初となる新人でのツアー2連勝を射程圏に捉えた。岩田寛が通算7アンダーで首位に立ち、1打差2位に小斉平優和がつけた。

 国内男子ツアーでは史上初の偉業へ、金谷が粘った。この日もショットの調子は良くなかったが、寄せとパットでしのぎ続けた。「いつくじけてもおかしくなかった。それでも我慢強くプレーできた」と、自分で自分をほめるように言った。

 風が穏やかだった前半は三つバーディーを決めたが、後半に入ると一転して風が冷たさを増した。寒さが嫌いな金谷は、カイロ二つをシャツの下に忍ばせ、打ち終えるたびに両手をミトンで包んだ。それでも体の動きは悪くなり、ショットは引っ掛け気味に左へ。「なんでまっすぐ行かないんだ、と自分に怒っていた」という。それでも、12番はグリーンそばからチップインバーディー。14番は2・5メートルをねじ込むように決めた。17番ではアプローチを珍しくダフって大きくショートさせたが、なんとかパーをセーブ。そして日本一難しいパー3ともいわれる18番では3メートルを入れ、またもしのいだ。

 プロ初勝利となった2週前のフェニックスでは、1学年下の石坂知宏との3ホールにわたるプレーオフを制した。今回は、大学の先輩である岩田や谷原、同い年の小斉平との勝負。「小斉平くんはアメリカの下部ツアーに挑戦している。すごいと思うし、自分たちのロールモデル(お手本)。でも、今週は自分のプレーを続けて優勝を目指す」。勝てばメジャー初制覇で、羽川豊が持つ大会最年少優勝記録(23歳363日)を更新。そして賞金ランクトップで新年を迎える。

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