女子ゴルフの今季第１０戦、樋口久子・三菱電機レディースは３０日、埼玉県・武蔵丘ＧＣ（６５８５ヤード、パー７２）で開幕する。注目は約４カ月ぶりに国内ツアーに復帰する渋野日向子（２１）＝サントリー。２９日はコースでリモート記者会見に出席し今季国内初の予選通過を目標に掲げた。

　久々にスマイルシンデレラの明るい笑顔がはじけた。渋野はリモート会見の画面を通じ「４カ月ぶりで、みんながお帰りと言ってくれたし、先輩や同級生に会えたのもすごくうれしかった」と素直な気持ちを言葉にした。

　予選落ちした６月のアース・モンダミン・カップ以来約４カ月ぶりの国内試合出場。「国内は２試合目なので、練習ラウンドからかなり緊張感があった。まだ（今季は）日本で予選通過していないので、まず予選通過したい」と控えめな目標を掲げた。

　８月から英国・米国遠征に出て、スコットランド女子オープン、２連覇が懸かった全英女子オープンは無念の予選落ち。９月のメジャーＡＮＡインスピレーションから全米女子プロ選手権までの米本土４試合は予選通過したものの最高が２４位。「アメリカで吸収してきたことを生かして、マネジメントも考えつつ、攻めのプレーをしたい」と前を向いた。

　帰国後は岡山県の実家で隔離生活を送りながら、五輪強化選手の特権を使って練習、トレーニングをこなし復帰戦へ備えた。親友の大里桃子と回ったこの日の練習ラウンドでは１００ヤード以内のショット、４０ヤードのアプローチなどを消化。ラウンドの合間には用意したおもちゃのヘビで大里を驚かすちゃめっ気ぶりも健在だった。

　初日は今季になって通算２勝目を挙げた小祝さくら、永峰咲希と同組。「アメリカに行っている間（国内ツアーの盛り上がりが）かなり刺激になった。みんな切磋琢磨（せっさたくま）していい感じですね」。女子ゴルフのいい流れももらい、徐々にギアを上げていく。