【綾子の視線】いかにボギーなくすか…松山くんはショット安定なら上位で戦える
「米男子ゴルフ・全米プロ選手権・第1日」(16日、ベスページ・ステートパーク・ブラックコース=パー70)
松山英樹(27)=LEXUS=は5バーディー、5ボギーの70で首位と7打差の17位発進となった。昨年大会覇者ブルックス・ケプカ(米国)がボギーなしの7バーディー、63という驚異的なプレーで首位。4月のマスターズに続くメジャー16勝目を狙うタイガー・ウッズ(米国)は2度のダブルボギーがあり72で51位と苦しいスタートとなった。小平智(30)=Admiral=は73で74位、今平周吾(26)=フリー=は74で91位。選手の心理や技術、勝負の流れなどを、デイリースポーツ評論家の岡本綾子が、自身の視線でお伝えする。
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ベスページ・ブラックコースは前評判通りの“モンスターコース”ですね。どこにボールを落とし、どこにレイアップしていくか。ショットの前後の距離感が正確じゃないとスコアメークはできない、本当の意味でのタフなレイアウトになっています。仮に現役バリバリのころの私が、距離を1000ヤード短くして回ったとしても、60台は10ラウンドして1回出るかどうかじゃないかな。狙い打ちしなければいけないコースは、それだけ難度が上がります。
松山くんは調子いいの?悪いの?っていう感じで、内容がバラバラ。ショットに不安定さがありました。もうひとつ波に乗れない選手はすぐにボギーが出るコース。それだけにケプカ選手は、このコースをノーボギーで回ったことがすごい。プロでもアマでも、ゴルフはノーボギーで回ることが究極の目標になります。私は40年ほどゴルフをしていますが、ノーボギーのラウンドは両手(10回)ないぐらい。なので「ノーボギー」には憧れを持っているんですよ。
あと3ラウンド、松山くんはいかにボギーをなくすか。ショットが安定してくれば、十分に上位で戦えます。初日を終えて、ショットの感じもつかめてきていると思いますし、期待したいですね。