史果が史上初の男女ツアー父娘V 悔しさバネに「やっと勝てました」

 「女子ゴルフ・マンシングウェア・東海クラシック・最終日」(17日、新南愛知CC美浜C=パー72)

 ルーキーの川岸史果(22)=加賀電子=が、ついにツアー初優勝を果たした。2打差7位からスタートし、6連続を含む8バーディー、ノーボギーでこの日のベストスコア64と大爆発。通算13アンダーまで伸ばして逆転Vを飾った。男子ツアー通算6勝の“怪物”川岸良兼(50)の次女で、男女ツアーの“父娘V”は史上初だ。

 昨年のプロテストに合格し、ツアー本格デビュー年に初優勝。川岸は「やっと勝てました。やっとです」と喜びをかみしめた。ジュニア時代から父、良兼譲りの飛距離で将来を嘱望されたが、プロテストに3度失敗。80センチのパットに悩み、ドライバーはイップス状態を経験した。プロ入り前に長い歴史があった。

 3番でグリーン奥からの7ヤードをパターでカップイン。「あのバーディーで波に乗れた」という。ここから8番まで「試合では初めて」の6連続バーディー。あっという間に首位に立った。後半も2バーディーを奪い、18番をパーで上がると、スコアカード提出所で優勝を確信した。

 優勝決定に仲間も駆けつけた。「松森彩夏(神奈川・日大高のクラスメート)がなぜか泣いてましたね。私は全然だったけど」と、とぼけ顔で話した。だが、その瞳が一瞬うるんだのは、その同級生たちの活躍を指をくわえて見ることしかできなかった時期の話になった時だ。

 「鈴木愛、藤田光里、松森彩夏。彼女たちが次々にツアーで優勝。悔しいなと思いながら…私はまずQT(出場予選会)を通過しようと思ってやってました」

 同じ舞台で戦うことさえできなかったいら立ちを、活力に変えた。

 7月に約250万円で購入したトラックマン(レーザー弾道測定器)を使って、不得意だった100ヤード以内のショットを強化した。「父は1勝しただけではプロと認めないと言っているので、早く2勝、3勝を挙げたいと思います」。10月下旬から米ツアーQTを受ける。「その前に勝ててよかった」。次のターゲットは2週後の日本女子オープン。「メジャー、狙います。優勝して3年シードが欲しい」と、両目をギラつかせた。

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