【舩越園子の目】最終日、松山はアウェーではない

第3ラウンド、1番でバンカーショットを放つ松山英樹。通算6アンダーで2位=クウェイルホロー・クラブ(共同)
3枚

 「米男子ゴルフ・全米プロ選手権・第3日」(12日、クウェイルホローC=パー71)

 全米プロ3日目を首位タイで出た松山英樹は序盤から苦戦した。それでも前半はイーブンパーで切り抜けたが、後半は12番、13番で連続ボギーを喫し、首位との差は2打、3打と広がっていった。

 そんな折り、1人の米国人記者が私のところへやってきた。「昨日の会見ではヒデキの心境があまり理解できなかった。彼はメジャー初優勝のプレッシャーを感じているの?いないの?感じているけど意識的に感じないようにしているの?」。

 それは私にだってわからないが、「昨日は『メジャーだからと言って僕は何も思ってない』と言っていた」と伝えた。いろいろ話しているうちに、その記者は「ヒデキは重圧と向き合っている。勝ってほしいね」とうなずいた。

 54ホール目を終えた松山がインタビューエリアにやってくるのを待っていたとき、今度は米国人の女性記者がやってきて、言った。「明日、ヒデキが勝つと思う。今日は彼にとって悪い日。明日はきっと、いい日になる」

 どちらの記者も日頃から米ツアーで松山を取材している米国人。最終日最終組は2人の米国人がともに回る状況下で、米国人記者が日本人の松山をこうして心配し、応援していることを、ぜひ、松山に伝えてあげたい。(在米ゴルフジャーナリスト)

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