松山英樹「いい状態に戻せるように」 全米プロV最有力もショット不安視
「男子ゴルフ・全米プロ選手権・練習ラウンド」(8日、クウェイルホロー・クラブ=パー71)
10日に開幕する今季メジャー最終戦、全米プロ選手権に出場する松山英樹(25)=LEXUS=が練習ラウンドで18ホールを入念にチェックした。
母校・東北福祉大の先輩でもある谷原秀人(38、国際スポーツ振興協会)とコースを回り、時おり、声を上げて笑うなど、終始リラックスしていた松山。前週のブリヂストン招待では最終日に圧巻の61を叩き出し、米ツアー今季3勝目を挙げた勢いを駆ってメジャー初制覇へ意欲的かと思いきや、ホールアウト後はショットの感触について「後戻りしてるんで、それをまた上げれるように頑張りたいなと思います」と硬い表情。「自分の状態をね、いい状態に戻せるようにやるだけだと思います」と過去を振り返ることなく、前だけを見据えた。
世界ランキング3位。大会公式ガイドでは「注目選手25人」としてD・ジョンソン、スピースに次いで3番目に紹介された。また、米ツアー公式サイトによる優勝候補ランキングで1位に挙げられるなど、周囲の期待は高まっているが、実感していますか?との問いには「分からないです」と多くを語ることはなかった。
ブリヂストン招待で優勝を決めた6日の夜に現地入り。前日の7日は午後から前半9ホールを回り、この日は18ホール。グリーン周りの2つを含む5つのバンカーが口を開けて待つ14番パー4(344ヤード)では第1打を3Wで打った後にドライバーで打ち直して距離感を確認。その後は3つのバンカーからアプローチを試みる念の入れようだった。終盤には2種類のパターを手にして関係者と打ち合わせをするシーンもあった。
18番では前の組で回っていた08年覇者のハリントンとあいさつ。ラウンド後に向かった練習場では98年と04年の大会を制しているシンからも声を掛けられた。
今大会のコースは米ツアー、ウェルズ・ファーゴ選手権の開催地でもあり、松山は昨年まで3年連続で出場している。しかし、今回は全ホールのグリーンの芝が張り替えられ、最初の5ホールのうち4ホールが改修、新設。松山は「グリーンだけじゃなく、フェアウエーもラフも変わっているので別コースでやってる感じですね」と感想を語った。