【舩越園子の目】ミケルソン元キャディーが松山組を中継
「米男子ゴルフメジャー第3戦・全英オープン・第2日」(21日、英・ロイヤルバークデールGC=パー70)
激しい風雨の下で2日目を戦っていた松山英樹の組に、フィル・ミケルソンの相棒キャディーを25年間務めたジム・“ボーンズ”・マッケイがTVリポーターとして付いていた。
ミケルソンは6月の全米オープンを長女の高校卒業式を優先して欠場し、その直後にボーンズとのコンビ解消を発表した。理由は「そういう時が来たから」。今後はお互いに別々の道を歩み、ミケルソンは弟ティムとの新たな二人三脚を選択。ボーンズはTV中継のリポーターに転身した。
以前に一度だけTVリポーターを経験し、「そのときから、やりたかった」というボーンズはこの日、マイクを片手に喜々として歩いていたが、むき出しで持っていたヤーデージブックは雨でボロボロ。数字が見えなくなっていた。
“商売道具”は濡れたり壊れたりしないよう工夫を凝らすべき。“新米メディア”は準備が甘いと心の中で苦笑したら、ボーンズがちょっぴり恥ずかしそうに笑ったからビックリ。気配から察知する敏感さは、さすがだ。ボーンズのその稀有な能力がミケルソンの数々の勝利を支えてきたのだと実感した。
その能力を活かし、松山のメジャー初制覇をボーンズがリポートする日が楽しみだ。
(在米ゴルフジャーナリスト)