「米男子ゴルフメジャー第３戦・全英オープン・第１日」（２０日、英・ロイヤルバークデールＧＣ＝パー７０）

　リンクスコースのゴルフには想像力と創造力が求められ、選手たちは足したり引いたりしながら攻略を試みるのだが、全英オープン初日は「足し算」と「引き算」で明暗が分かれた。

　フィル・ミケルソンはバッグの中からドライバーを抜くという「引き算」で挑んだが、９０位と出遅れた。

　一方、真っ白いハイトップのシューズをワードローブに加え、「足し算」を試みたジェーソン・デーは１アンダー、２６位とまずまずの発進。ゴルフウエアにネクタイを締めてプレーしたジャスティン・トーマスは３アンダー、６位の好発進。

　首位に立ったジョーダン・スピースはスタート前にコーチから渡されたガムを噛みながらプレーしたら、集中力が高まったそうだ。

　スピースは１９９９年全米オープンを制した４カ月後に飛行機事故でこの世を去ったペイン・スチュワートにも言及。「ペインもこれで良くなったんだ」とガム効果を絶賛した。

　米メディアからはドーピングに引っ掛けて「能力向上作用のあるドラッグみたいなガムじゃないよね」とブラックジョークを浴びせられたほどで、「ハイトップ」「ネクタイ」「ガム」という「足し算」の圧勝となった全英オープン初日だった。

（在米ゴルフジャーナリスト）