あなたは4年前の激闘を覚えているか

 ラグビーW杯日本代表が盛りあがっている。4年前、奇跡の南アフリカ撃破から一気に世間の関心が高まった。15年イングランド大会で3勝しながらも敗退したエディー・ジャパン。その激闘を振り返る。

公開日:2019.10.6

 「セットプレー」と「ボールを動かす」。ジョーンズ・ヘッドコーチが掲げた日本の持ち味が出た前半だった。20分すぎに敵陣深くで得たスクラムを押して認定トライにつなげ、終了間際は連続攻撃からWTB山田が体を回転させてタックルを外し、トライを奪った。完璧な流れで20-0で折り返すと、後半にも五郎丸が次々とPGを成功させた。中盤、1トライを返されたものの、その後も果敢に攻め続け、勝利をもぎ取った。

エディー日本2勝!8強の夢つないだ

【15年10月10日 スコットランドVSサモア(36-33)】スコットランドが2位を決め日本敗退決定

ラグビー日本、最終戦前に決勝T逃す

 「ラグビーW杯・1次リーグB組、スコットランド36-33サモア」(10日、ニューカッスル) スコットランドがサモアに逆転勝ちで2位通過を決め、日本は11日(日本時間12日)の最終戦・米国戦を戦う前に初の準々決勝進出を逃した。

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【15年10月11日 VS米国(28-10)】W杯史上初3勝して敗退…ボーナスポイント「0」で終戦

五郎丸 胸張れ3勝!悔し涙は19年桜咲く

 「ラグビーW杯・1次リーグB組、日本28-18米国」(11日、グロスター) 日本は最終戦で米国に28-18で勝ち、初の1大会3勝目を挙げた。3勝して1次リーグで敗退するチームはW杯史上初めて。日本は前半にWTB藤田慶和(22)=早大=のトライなどで17-8で折り返し、後半はFB五郎丸歩(29)=ヤマハ発動機=の2PGなどで得点を重ねた。目標の8強入りには届かなかったが、歴史的な快進撃を見せた今大会を白星で締めくくった。

五郎丸 胸張れ3勝!悔し涙は19年桜咲く

 「マン・オブ・ザ・マッチ(最優秀選手)」に選ばれた米国戦後、何度も言葉に詰まった。試合前から1次リーグ敗退は決まっていた。勝っても帰国-。頭の奥底では分かっていても体がそれを受け入れられない。その右足でチームを支えた背番号15は「悔しさの方が大きい」とおえつ交じりに漏らした。

五郎丸 胸張れ3勝!悔し涙は19年桜咲く

 キックはこの日も健在だった。25-18に詰め寄られた後半37分、約40メートルのPG。いつも通りのルーティンから、勝利を決定づけるキックを冷静に決めた。1次リーグでの13PGは大会ランキングで1位、58得点は2位。

五郎丸 胸張れ3勝!悔し涙は19年桜咲く

 代表デビューから10年でやっと到達した初のW杯で輝き、自身の持つ日本代表の通算最多得点記録も700点を超えた。「(心は)曇り空みたいな感じで達成感はない。(4年後については)ゆっくり考えたい」。最後まで笑顔は少なかった。

五郎丸 胸張れ3勝!悔し涙は19年桜咲く

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