レスリング女子五輪４連覇の伊調馨（３３）＝ＡＬＳＯＫ＝が、日本レスリング協会の栄和人強化本部長からパワーハラスメントを繰り返し受けたとする告発状が出された問題を受け、至学館大の谷岡郁子学長が９日、同大学の公式サイトで、同大学の監督を務める栄氏について「選手想いでパワーハラスメントなど考えられない人物」と擁護した。

パワハラを巡る一連の報道については「現実からかけ離れたものと考えています」との見解を示した。

　レスリングのパワハラ問題で、栄氏が監督を務める至学館大の谷岡郁子学長が１５日、愛知県大府市の至学館大で記者会見し、一連の報道に反論した。日本協会副会長も務める谷岡学長は伊調選手について「練習場所がないというが、私たちはいつでも歓迎だと申し上げた。私が使わせるといえば使うことができる」と主張した。

　パワハラの有無については「分かりません」と答え、問題だったとされるリオ五輪での移動についても「吉田はエコノミー症候群が心配だから自費で行くといい、登坂の所属会社はそれにならった。伊調にも聞いたが、彼女は断った」と話した。