高木美帆 やり切った!有終の4種目総合銅メダル 現役生活に別れ「最高の締めくくり方ができた」

 最終レースを終え、デビットコーチと抱き合う(AP=共同)
 スピードスケート世界選手権の女子オールラウンド部門で総合3位になった高木美帆(右)=8日、オランダ・ヘーレンフェイン(共同)
 スピードスケート世界選手権の女子オールラウンド部門で総合3位になった高木美帆=8日、オランダ・ヘーレンフェイン(共同)
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 「スピードスケート・世界選手権」(8日、へーフェイン)

 短距離から長距離の4種目総合で争うオールラウンド部門の後半2種目が行われ、日本女子最多の五輪メダル10個を獲得し、今大会限りで現役を退く女子の高木美帆(31)=TOKIOインカラミ=が総合3位に入った。1500メートルは1分53秒48で2位、総合トップで迎えた8人による最終の5000メートルは7分1秒50で6位だった。佐藤綾乃(ANA)は最終種目に残れず総合9位。男子の日本勢も最後の1万メートルに進めず、蟻戸一永(ウェルネット)は同13位、土屋陸(白銅)は同16位だった。

 やり切った。4度の五輪を経験したスピードスケート人生への思いが胸いっぱいに満ちる。5000メートルでラストレースを終えた高木は、総合順位の「3」を確認すると、両手を突き上げた。

 「自分が実現できる中で、最高の締めくくり方ができた」

 4日、自身のSNS上で「世界オールラウンド選手権を私のスケート人生の一区切りにしようと思っている」と語り、臨んだ最後の滑りだった。前半総合首位で迎えた3レース目の1500メートル。本命としていたが、ミラノ・コルティナ五輪は6位に終わった。しかし、この日は「目の前がふさがっていたものが開けた感じ」と、全てをぶつけて2位。久々だった5000メートルでは、苦しくても何度も乗り越えてきた記憶が力となって、高木の背中を押した。

 かつて「スーパー中学生」と呼ばれた少女は、スピードスケート王国のオランダで引退を惜しまれるほどの偉大なアスリートに成長した。試合後のセレモニーでは、英語で「ありがとう、さようなら!」とファンにあいさつし、現役生活に別れを告げた。

 無念が残った2022年の北京五輪で現役続行を決め、駆け抜けてきた4年間。目標達成とはならなかったが「決断に後悔はない」と言い切る。ナショナルチーム時代から指導してきたオランダ人のヨハン・デビット・コーチは高木と抱擁を交わし「素晴らしい結果を残したが、もちろん悲しい気持ちもある。人間としても素晴らしく、皆、彼女を尊敬している」とたたえた。

 未練はないが、スピードスケートに全てを懸けてきただけに「数日たったら『めっちゃ寂しい』とか言っているかもしれない」とおどける。しかし「次の人生が楽しみな部分もある」と、これから待ち受ける新たな生活には胸を躍らせた。

 五輪メダルは10個と、数え切れない功績を残した。「最後まで楽しめた。すごくラッキーなスケート人生だった」。残した伝説級の記録は、スケート界の財産として受け継がれていく。

 ◆高木美帆(たかぎ・みほ)1994年5月22日、北海道幕別町出身。15歳で2010年バンクーバー五輪に初出場。帯広南商高から日体大に進学した。4度出場の五輪は18年平昌で団体追い抜きの金などメダル3個、22年北京で1000メートルの金など4個を獲得。ミラノ・コルティナ大会は500メートル、1000メートル、団体追い抜きで銅三つを加え、夏季を含む日本女子最多の通算メダル数を10個とした。W杯通算38勝は男女を通じて日本史上最多。1500メートルの世界記録保持者。姉は平昌五輪で2つの金メダルを獲得した菜那さん。

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